夏と群青

@XYZ_20forever12

Prologue


 ―宮本 夏。安定した職業でサラリーマンを務めている。どこにでもいる、ごく普通の爽やかな僕だ。

今までだって彼女は居たこともあるし恋愛は人並みにしてきたはずだ。


 なのに35歳になって結婚もせずブラブラと飲み歩き居酒屋ばかり出入りしていた。

そんな僕だったから誰からも好かれなかった。所謂、顔だけ男前の爽やかボーイだ。…いやオジサンだけど。


 『ねぇ〜注文まだ〜??』と席の前にガールが。どんな系か?と聞かれたら…ちょっと、あざとい系の女性?とでも言っておこう。


 『失礼…レモンサワー1つと、唐揚げで。』と、いつもと変わらない注文だ。つまらないだろう、こんなおっさんは。


『は〜い、レモンサワー。』そう言って笑顔で振り向いてくれた、あざとい系の彼女、結李菜(ゆいな)だ。



 全く、この先の未来に彼女がいる生活なんて想像もしなかった。

この子を彼女にしたい―。そう心にビビッと電気が走ったように刺さった。

















『夏と群青』2024.11.24

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