第2話

 翌日俺は昨日見たあの走りを見て興奮して一時間しか眠れず寝不足だ。あんな熱い気持ちになれる陸上になるとは思っていなかった。

 

 朝食を食べていると突然俺に挨拶を返して来た。俺の家族は仕事で働いているため誰もいない。

 

「おはよう、神谷走ろうぜ」

「悪いんだが朝食食べている俺に言うか?」

「それもそうだよね」

 

 となれなれしく話している。まぁ別に俺は仲良くなるつもりなんてないよ。だって俺は……。

 

「明後日行くぞ千葉県の中山レース場に」

「おおお競馬でも見に行くの?」

「まぁその気でいてもらっていい。まぁ馬が走っている姿を見ると走りたくなるだろうから大会に出れるような服でこいよ」

 

 そういうと、俺の顔を見て「ええええ、私の走り見たいの?」って瞳で見つめて来た。俺は無視して朝食を食べて、学校に向かった。

 

 そして3日後遂に俺らは中山のレース場に尋ねた。と言っても中山競馬場とは違い、田舎っぽい風景の場所だ。

 

「聞いていたのと違う。どうして中山レース上なのに、田舎なの」

「それ言わないお約束だが心の中では思っている」

 

 だが今日の始まるレースを見て興奮しているようである。

 

「あああ、カナミヤアキちゃんじゃん」

 

 そこには千葉のアイドルカナミヤアキ三連覇を狙って出場と書かれてある。

 

「そう2年前のデビュー戦はここから始まったンダ。あれは素晴らしいレースだった。」

 

 と先生は大喜びだ。運転している最中も彼女は素晴らしいって褒め称えていた。うんおかげで彼女のレースの良さを二時間聞く羽目になった。

 

 京香は親と先に行くらしく、先生とドライブするハメになるとは思わなかった。

 

「行くよ神谷」

「おい俺の腕を引っ張るなよ」

「いいじゃん」

 

 と無邪気に引っ張ってレース上の中に入った。ここでエントリーする人が集まっている。

 

「私も出たいな」

「ほらよ」っと、出場できるゼッケンを渡した。すると京香は泣きながら俺に抱きついて来て「ありがとう」って言って来た。それはつまり俺がトレーナーをする証である。

 

「オホホ、喜んでいる最中悪いけど、私エイザベルがいるのを忘れていますわよ」

 

 はぁ誰だっけ。聞いたことあるけど聞いたことないような名前にピンと来なかった。

 

「誰だっけあんた?」

「この大会に出るまで2連勝中の私を知らないの?イギリスからやって来た走れる魔術師って言われているのよ。オッホホ」

「そう言いながら転んで鼻血出して優勝した。エイザビエルさんじゃないか」

 

 というと怒った目で「ううう」トイマニも泣きそうな目で見つめている。恥ずかしいのだろう、あの時の記憶を。俺は笑っていたけどな。ザマァみろって。

 

「ワタクシ許せませんわ必ず勝ちますわ」

「お嬢様やっと見つけた。行きますわよパンちゃん」

「シーシー女装しているとバレっちゃダメなんですって」

 

 おいおい丸聞こえですよパンちゃん。にしても変な名前だらけだな。

 

「エイザべルか?うん懐かしいなぁ。私もザベル姉妹とはしったもんだ」

 

 はぁこの先生陸上選手だったの以外だな。走るっていうより正義の鉄拳で倒していくやんきーかっと思っていたわ。

 

 すると金髪の黒川先生よりやや若い女性が黒川先生にたづねて来た。

 

「ハローアズナ」

 

 へぇ先生ッテアヅナって言うんだ。以外やな。

 

「げぇお前と会うとはな、嫌な思い出を思い出せやがって」

「そんなこと言うなよ。独身同士仲良くしようぜ」

「うるさい、お前よりは早く結婚するんだから」

 

 なんて叫んでいてかわいい

 

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

貞操逆転世界で陸上が流行っていたら可愛いくていいんじゃねぇの @kaminetu

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ

参加中のコンテスト・自主企画