第4話赤色の憤怒3

それが現実だと教えられる。

宇宙船から見た景色がそれを教えてくれる。

罪悪感に苛まれそうになるが、すでに生命が存在しない惑星だ。

だが星の力を使って星の神を消滅させた。

それだけ星の力は強大な力だ。


この星から離れようとしていた時、突然として赤色矮星の熱量が上がった。

普通このようなことはあい得ない。

だがこの星系における星の神も消滅して、秩序が失われ星の異常活動が始まった。


「まるで星が怒りを露わにしているようだ。」


僕は自らに眠る星の力を用いて何者も存在を許さない世界へと導いた。


「あなたたちは十分に頑張った。眠るがいい。」


素直に従うように赤色矮星は消え暗闇と静寂に包まれた。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


時を同じく自らの星へと帰った、アンセリオンは事の顛末を教皇へと報告した。


「なるほど。先ほどライオネル星系にて強大な爆縮を観測した。どうやらライオネル星系は崩壊したようだ。」


「おそらく先ほど報告した人物かと。」


彼はそれだけの力を持っている。

実際に見たことはないがそれだけの力を感じた。


「宇宙の秩序を乱す存在として手配する!」


これで彼を見つけることが出来るかもしれない。

教皇も理解したようで彼の力を危険だと認識したのだろう。

すぐに騎士団を通して全宇宙に通告された。


騎士団は全宇宙で治安維持を努めている。

位の低い星の神々には影響力も大きい。

そして同格の神々は過干渉しなければ黙認するという。

なのでそこに住む民も星の神の恩寵と考え我々は信頼と信用を得ている。


教皇様から休息をとっていると通信が入った。


「アセンリオン様!」


「どうした?」


「はい。先ほど、中性子星のエネルギーが増幅して星の神が目覚めました!」


そこは中性子星が存在する星域。

破壊と破滅をもたらす星の神が眠った場所。

生命が存在しない星域。


「常に観測しておけ!私もすぐに行く!」


「はぁ!」


喫茶店で飲んでいたコーヒーを一気に飲み干し料金を支払い外に出た。

















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星天の堕子 やーしん @ToukaRay

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