自殺症候群

櫻井

第1話 あの日の恋

僕には忘れらない人がいる、二年前別れた彼女の事を今でも思い出す、未練たらしいと言えばそれまでなのだが、まだ好きなのかもしれない。

二年前の12月26日に【別れよう】とラインが入り、1月6日に警察が来て接見禁止がつけられた、共依存だったので普通に別れられることができないと彼女は思ったのだろうが警察からの言われようがひどかった。

「彼女のこと殴ったりしてましたよね?」といやそんなことはしてない、以前他の子と付き合っていた時はいわゆるDVをしていたが、そのこと付き合ってからはそういうことはやめようと抑えていた。なのに警察からそんなことを言われ僕はショックを覚えたし、彼女からのラインが来た時点で【わかった】と返しているのに警察に言われる意味すらも分からなかった。警察の話を聞きベッドの上で泣いたことを覚えている、二年たっても忘れられない、別れてから仕事でいろんな土地を転々としたが

仕事を辞めて、彼女との思い出も土地に引っ越してきた、結局二年間変わらないままきてしまった、いつまでこの思いをしてればいいのかと自分でも思う。

結婚して子供もいた時期もあった、でもその思い出よりもその彼女との思い出が強い、きっと一番すきだったんだと自分でも思う、でも新しい恋をしたくてももう30超えていて恋愛なんてと思う歳でもある、僕はこの思いを断ち切ろうと、マッチングアプリに登録したり、知り合いの合コンにいってみたりしたが、気持ちはなにもかわらなかった。僕の心の中にはあの子しかいなかった、本気で結婚を考え実家にも挨拶しに行こうとまで考えた相手からの失恋は最高に悔しかった。

この気持ちを思いを断ち切るために死ぬことを選んだ、死ななくてもいいだろうとは僕も思うが死ぬことでしかその気持ちを断つことができないと思った。

彼女と初めていった、山下公園まで生き海を眺める、ここで死ぬのは違うかぁと思い、次の日には彼女とよく行った、静岡の伊東に三泊したが、死に場所がさがせなくて、ずっとホテルにいた。僕は死ねないし、彼女のことも忘れられないんだとホテルの部屋で病んだ、僕にとっての彼女は特別な存在だった、二年たっても忘れられないくらいなのだからそれはそうだろう。ホテルをチャックアウトし、電車を待っている間ボーっと考えていた、なんでこんなに好きだったんだろうと、そんなことを考えていると誰かが背中をそっと押したかのようにホームから落ちた、目の前には電車が迫っていて、汽笛をいならし急ブレーキをかけるが電車は間に合わない、僕はそのままひかれることになる。。。ありがとう。。。あの時の彼女。。

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自殺症候群 櫻井 @usamimi0923

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