第6話  ハッピーエンドは誰のため?

リサが「何よ?肩組んじゃってさ?」と雄太を横目で睨んだ。

雄太が「良いだろう?どうせ、仲間なんだから」とリサを見て居た。

リサが「気持ち悪っ」と雄太が触った腕をわざと拭くそぶりを見せた。

エラリアが「あら?そんなにお姉ちゃん、嫌だったの?」とリサを見て驚いて居た。

雄太が「だよな?そんなに俺達は嫌じゃなかったぞ」とリサに向かって話し掛けた。

リサが「まだ、ハンサムでカッコよくて、笑顔が爽やかだったら良いけど、そんなにかっこよくないし、爽やかじゃ無い奴に言われたか無いわ」と雄太にブサくれて居た。

雄太が「あぁ、そうかよ。そんな奴が居たら、今すぐ会ってみたいね?」とリサに偉そうに答えた。

リサが「良いわよ、良いわよ。私は1人で行動するから、もう、私は居ないものとして見て」と雄太に喧嘩を売って何処かへ行ってしまった。

エラリアが「あぁ、お姉ちゃん行っちゃった…。これから、どうするの?」と雄太に尋ねた。

雄太は「知らないね?あんな奴魔物に喰われて死んじまえば良いんだ」とリサに向かって愚痴を連ねた。

エラリアが「そんな風にお姉ちゃんに刃向かうなんて信じられない。お姉ちゃんだって皆と仲良くやって行きたいと思って居たはずだよ」とリサの事で、仲違いをした。

雄太が「あぁ、そうかよ?そんなに姉ちゃんが良いなら、そっち行けよ」とハキハキと発言をした。

リサが「全く、雄太も雄太なら、エラリアもエラリアよね?あんなに融通きかない人だとは思わなかったわ」と腹を立てて居ると、魔物が「さっき、何か喋り声聞こえなかったか?」と周りを見渡して居た。

リサが「やばい?こんな何処で魔物に会うなんて」と少し怯えて居た。

エラリアが「お姉ちゃん?あ、こんな所じゃ遠くて声が届かない。どうしよう?」と魔物を見て、魔物が過ぎ去るのを待って居た。

雄太が「何やってんだよ?アイツら」と魔物に気付いて居ない様子だった。

魔物が「あ、アイツ、美味しそうだな」と雄太に目標を絞り魔物が雄太を手で掴んだ。

雄太が「うわ、辞めろよ。離せ」と魔物の手の中で身体をバタつかせて居たが、食べられそうになった所で、リサが「スーパーシャウト」と唱えると、召喚獣が火を吹き、魔物を倒した。

魔物は「アツアツアツ」と叫びながら死んで行った。

雄太が「ありがとうな?おかげで助かった」と笑顔を見せると、リサが「バカ。あんた、さっき魔物に食べられそうだったのよ?もっと気を付けなさいよ」と涙を流して居た。

エラリアが「さっきまで2人共、喧嘩をして居たのに、仲直りして居るね?良かった」と微笑んで居た。

そうして、雄太は、異世界から現実世界に光をまとって、戻って来て居た。

図書館で借りた、あの本は、もう火をつけられて焼却炉で廃棄されて居た。

その衝撃で、雄太は現実世界に戻って来てしまった事、そこからエラリア達と魔物に立ち向かって来た生活を思い出して居た。

もう、エラリア達とは会えないのだと少し寂しくもなり、悲しくなって居た。

エラリア達が、星になって、今にも「ありがとう」と微笑んで居る顔が、流れ星になって流れていくのが見えた。

そうして、エラリアとリサと出会えた事により、雄太は自分の意思や勇気を持って、困難な事にもめげずに生きていく大切さを知って行ったのだった。

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ドギマギの後で 影山 みはつ @mihatsu1865

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