第2話
徹は、南の前に右手の小指を立てた。
「約束ね」
南も、右手の小指を出して、徹の指に絡めた。
「来年も、再来年も、ずっと二人で見に来よう」
徹が真剣な目で南に向かって言った。
「うん」
南も徹の目を見て微笑んだ。
「みなみ、大好きだよ」
徹が南を抱きしめた。
「私も大好き。とおるっ」
南の横顔に、光が眩しく瞬いていた。
二人の目の前には、光のカーテンが輝き、空には、金色の大輪の花たちが二人を祝福しているかのように次々と花を咲かせていた。
徹を見つめていた南は、ゆっくりと瞼を閉じた。
約束 @rui-turuta
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