絶望から歩み出す少年と聖剣の少女が紡ぐ──温かく力強い物語

読ませていただいて感じたのは
「絶望の闇に差し込む温かな光」でした。

村を失い、家族も奪われ
四肢を動かせないまま孤独に生きてきた少年
レクロマ。

その前に現れたのは
人の姿をとる聖剣──シア。

彼女は彼の手となり足となり
復讐の道を共に歩み始めます。

感情を〝色〟として見る彼女と
動ける喜びを取り戻した彼。

二人の絆が少しずつ編まれていく過程は
過酷な物語でありながらも
読み手に不思議な温かさを残します。

復讐譚でありながら
〝生きる意味〟を問い直させてくれる
静かで力強い物語の始まりです。

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