5
――――ドカァッ!
腹に食い込み、ふたりは相打ちで倒れた。
そのまま少し壊れた天井から見える
「…まさか…また相打ち…とはな」
「だな…笑えるぜ」
「…
合併……?
「奇遇だな…俺も同じこと考えてた」
「…名前は…そうだな」
「…
「…
「…お前の髪も黒」
「…何より…黒髪はありすの憧れだからな…どうだ?」
「いいんじゃねぇか…総長はどうする?」
「…総長は…
「はっ…最後まで…食えねぇ奴だ」
コツンッ。
ふたりは倒れたまま拳を突き合わせると瞼を閉じ、意識を失った。
その2つの拳は力を失い、地面へと滑り落ちていく。
「
「ありす!」
「
「
まさか死――――。
私はその場で崩れ落ちるも、ふたりの体をさする。
ふたりは満ち足りた顔で両目を閉じているだけで何も発してはくれない。
違う。
違う、違う。
こんなの、悪夢だ。
悪夢に決まってる!
「…やだ」
「やだやだぁ!」
「
周りを囲う
膝を落とし泣き崩れる下っ端達。
「なんでっ……」
喉の奥から、堪えきれないように嗚咽を何回も漏らす。
滑り落ちたふたりの拳を涙で濡らしていく。
お願い、ふたりとも遠くに行かないで。
私の傍にいて笑っててよ。
「嫌ぁぁああああああああっ……!!!!!」
私は発狂すると、
ふ…っ。
目の前が真っ暗になり、ふたりに覆いかぶさるように倒れ、私は意識を失った。
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総長、私のリボンほどいて。⋈ 空野瑠理子 @sorano_ruriko
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