第5話 スマホがない生活を考える

スマホを持たずに散歩を終え、家に帰ってから改めて感じたのは、スマホがない生活も意外と悪くないということでした。現代社会では、スマホがないと不便で困ると感じてしまいがちですが、実際に手放してみると多くの場面でそれほど困らず、むしろ心が軽くなったような気持ちさえありました。


もちろん、スマホは連絡手段や情報収集において非常に便利で、私たちの生活に欠かせない道具でもあります。必要な時には持っていれば安心できるし、急な対応が必要な時にも役立ちます。しかし、今回のようなただの散歩や、特別な用事のない軽い外出では、スマホがなくても支障がないことに気づきました。


もしこれからも、日常の中で少しずつスマホを手放して過ごす時間を増やせたら、もっと豊かな体験ができるのではないかと感じています。スマホがあるとどうしても情報の渦に巻き込まれてしまいがちですが、その渦から離れてみると、自分自身の内側と向き合う時間や、周囲の景色に目を向ける時間が増え、心が穏やかになっていくのを実感できました。


また、スマホがないことで、他人の意見や情報に左右されず、自分の心と対話する時間が持てるのも大きなメリットだと思います。SNSを通して人の意見に触れたり、最新のニュースに反応したりするのは刺激的で楽しいことでもありますが、その一方で自分の軸を見失ってしまうこともあるでしょう。スマホを置くことで、こうした情報から一時的に離れ、自分の感覚や考えに素直に耳を傾ける時間が持てることは、現代の私たちにとって貴重なのかもしれません。


「スマホがないと不便だ」と思っていたのは、実は思い込みだったのかもしれない。今回の体験を通じて、スマホに頼らない生活がどんなに心地よいかを知り、日常の中で自分だけの「スマホオフ」の時間を取り入れることで、心がもっと自由になれるかもしれないという希望が生まれました。


これからも、自分の生活の中でスマホとの距離感を見直し、必要な時には手に取り、そうでない時にはあえて手放す選択をしてみようと思います。スマホがもたらす便利さと引き換えに失っていた静かな時間や心の余裕を、時には意識的に取り戻していきたい。その選択が、自分にとってより豊かで心穏やかな生活につながると信じています。

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スマホを持たずに外に出たら 星咲 紗和(ほしざき さわ) @bosanezaki92

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