最終話:笑顔を振りまきながら・・・。
出来上がったカフェにはピーチ姫も応援に来てもらった。
店に超べっぴんさんのウェイトレスがふたりもいたら最強だろ?
まあ、客はぼちぼち来てくれたらいい・・・欲は出さない。
寧々ちゃんと、のんびりカフェを営んでさえ行けたらいいんだから・・・。
で、店がオープンの日、俺の知り合いがお祝いにかけてつけてくれた。
俺はこれでよかっんたんだと、この幸せをかみしめた。
その知り合いたちの中に混じって、見知らぬ老人はいた。
俺は知らない・・・誰だろうって不思議に思った
そしたら急に寧々ちゃんがその老人に駆け寄って言ったんだ。
「参人ちゃん・・・久しぶり・・・元気してた?」
「寧々、久しぶりだの・・・いろいろ探したで・・・こんなところで古民家カフェ
なんぞしておったとはな・・・ 」
俺はその老人のことがすぐに分かった、寧々ちゃんが参人ちゃんって呼んだからだ。
その老人はたぶん、
「あ、参人様・・・お久しぶりです、来てくれたんですか?」
「おお桃香か・・・おまえも元気そうだな・・・なんじゃおまえら一緒に
おったのか?」
「うん、いろいろあって、今はお姉ちゃんと一緒にいるんだよ」
「おまえら・・・ふたりとも修行を途中でほったらかして山を降りて行った
だろうが・・・」
「俗世間が気になっちゃったからね・・・ごめんね参人ちゃん」
そう言われて寧々ちゃんはこれまでに自分に起きた出来事をお参人さんに話した。
「そうか苦労したようじゃが、今は幸せにやってるようじゃで安心したわ」
「桃香も幸せか?」
「うん、とっても・・・私にもお姉ちゃんと一緒で優しい彼氏がいるの」
「何もかも、そこにいるイッ君のおかげ・・・私の世界一愛しい人だよ参人ちゃん」
「そうか・・・ではもう宝来山に帰る気はないか?」
「一生帰らないから・・・わたしは自分に必要な人と住む場所見つけたからね」
「そうか・・・いい店じゃの・・・ワシも時間ができた時、また店にお邪魔するで」
「じゃ〜そろそろいくでな・・・寧々も桃香も元気でな・・・」
「参人様も・・・」
「参人ちゃん・・・待ってるからね」
「寧々・・・自営業は厳しいときもあるじゃろ、じゃがお前には運気を呼び寄せる
力がある・・・おまえが愛しい人を支えていくんじゃぞ」
「分かった、一生支えていく・・・」
寧々の言葉を聞いて幽老参人は満足したげに、うんうん頷きながら帰って行った。
で、相変わらず店が暇なときは俺たちは店の奥に引っ込んでエッチにあけくれて
いた。
寧々ちゃんはエッチなしじゃ生きられないからな。
そしてまた脱皮したせいで、寧々ちゃんは究極にエロくなった。
そうそう言い忘れてたけど、ミッチーは神社の後を継いで、りっぱな神主になった。
そのうち、ここにピーチ姫を迎えに来るだろう。
思えば俺は自分が求めていたものを、すべて手入れたような気がする。
これこそ真のリッチって言えるんじゃないだろうか・・・。
そして古民家カフェは今日も美人ウィトレスふたりが甲斐甲斐しく働いていた。
笑顔を振りまきながら・・・。
だけど彼女たちが、白蛇と桃蛇だってことは誰も知らない。
もしかしたら脱皮の時以外、寧々ちゃんは白蛇に戻ることはないかもね。
人間でいるほうが幸せそうだ。
おしまいです。
最後まで読んんでくださってありがとうございました。
感謝です。m(_ _)m
不思議物語。〜だから蛇なのに人間の女には化けるし、仙術とかも使うし、ご神体のくせにエロいってなに?〜 猫野 尻尾 @amanotenshi
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