このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む（172文字）

一章まで読み切ったので書かせていただきます。
まずは、心理描写がすごいです。作者の性別は存じ上げませんが、男の私には、このような女性の心理描写や、クールな男性の魅力は描けません。
それでいてどこか可愛らしいキャラクター達が、物語を引き立てています。
濃厚な恋を説明臭くならずにしっかりとした文章力で表現されているので凄いと思いました。勉強になります！
恋愛小説大好きな人は、超お勧めです。
ちなみに、私の目から見ても林田は、控えめに言って気色悪いです。よく書けたものだと思いました。

悲劇の前世を歩んだ少女が、今世での愛を成就するためにもがく物語です。

主人公である少女は、ある日記憶の大部分をなくしたまま、大財閥の当主に保護されます。

優しく豪勢な当主は無償で主人公に多くを与えますが、その裏にあるのは下卑た肉欲。真綿でくるまれた籠の鳥の如く、絢爛でありながらも破滅に向かう生活を余儀なくされます。

多くを制限された生活ながらも、少女は共に暮らす当主の息子に惹かれ、事あるごとにアプローチを仕掛けます。

この恋は実るのか。そして権力者の怒りから逃げおおせられるのか。

ぜひ読んでみてください。