第15話 試合前
1 名無しの一般人
なんか、エライことなってないか!?
5 名無しの一般人
何が起こってんの?
6 名無しの一般人
こないだ事故あった日乃宮ハルカと今話題の伏見アリカのコラボ配信終わりに火崎ハヤトが乱入、そのまま伏見アリカに決闘申請してる。
14 名無しの一般人
なんで?(なんで?)
17 名無しの一般人
なんか実力とか
25 名無しの一般人
戦って実力を証明しろってことらしい。
28 名無しの一般人
SランクとFランクでしょ? 勝負にならんやろ。
32 名無しの一般人
しかも火崎ハヤトは高火力型の剣士、伏見アリカは非戦闘職のヒーラーっていう。
33 名無しの一般人
流石に戦う前から勝負は見えてる。
36 名無しの一般人
でも伏見アリカも、アストリアとのコラボ配信でモンスター倒してたよ。
41 名無しの一般人
そりゃある程度は倒せるでしょ。
問題は、純戦闘職のほうがより倒す能力に優れてるってこと。
43 名無しの一般人
見えてる勝負仕掛けるあたり火崎ハヤトって結構性格悪いよな。
45 名無しの一般人
たぶん本人はそこまで考えてないと思うよ。基本的に後先考えない奴だし。
47 名無しの一般人
そうかぁ、でもモンスターを素手で一撃は普通に強い気がするんだけどな。
48 名無しの一般人
え?
50 名無しの一般人
え?
52 名無しの一般人
おい、いまハヤトの悪口言った?
伏見アリカとかいうハヤトに色目使う女はさっさとボコされて欲しい。日乃宮ハルカとかいうブスも以下同文。
55 名無しの一般人
あ?
56 名無しの一般人
お?
58 名無しの一般人
いまハルのんのとディスったか?
61 名無しの一般人
あーもう、めちゃくちゃだよ。
***
前略
気が付けば、Sランク探索者と戦うことになっていた。
どうしてこうなった。
おかしいな、私は人畜無害なぼっち探索者だったはず。たしかにここ最近はちょっと悪目立ちしていたが、こんなに目の敵にされるようなことはなかったのに。
現在、試合場の観客席は満員状態。
立ち見状態でも構わないと、現在進行形で生徒が集まり続けている。
「本当に、すみません!」
「こんなに話が大きくなるなんてね」
「まさか火崎さんが、あそこまで強硬な方法に出るなんて………」
「たしかに、強引ではあったね」
日乃宮ハルカとしても、想定外だったらしい。
あの時の火崎ハヤトは配信状態。
ネットに流した状態で、あそこまで公的に申し込まれてしまえば断るのは難しい。
なるべくしてなったというか。
最初から、そのつもりだったのだろう。あちらの方が一枚上手だった。
「うーん」
少し考える。
迷宮高専では実力を高め合うために、探索者同士の模擬試合を推奨している。
しかも、試合場には特殊な結界が張られている。
次元を少しずらすことで、戦闘の負傷や消耗を無かったことにできる【仮想結界】で命の危険はない。
当然、痛みはあるが、本気の戦闘の代償がそれだけといえば破格ではある。
だから、なおさら断りにくいのだが。
ここで逃げれば、なにかやましいことがあると思われてしまう可能性もある。
「やるしかないか」
ハルカが不安げな表情を浮かべる。
「火崎さんは、Sランクに見合うだけの実力者です。アリカさんの実力でも、十分に気を付けてください」
「まあ、うまくやるよ」
立ち上がり、試合場へ向かう。
向かうは歓声が満ちる戦場へ。
炎の剣士が中心で待つ。
「待たせたかな?」
「いや、今来たところさ」
「ならよかった」
それでは決闘を始めよう。
剣士とぼっちは向かい合った。
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