第2話 高校生活

「ちょっとあんた、スカート短すぎじゃない? あとメイク濃くない?」


朝からお母さんに言われた。

でも高校生だもん。高校生らしくいたいよ。


「いいのいいの!行ってきまーす!」


高校まではバスで20分。らくちんくちん。

バス停に並んでると、

「ねえ、もしかして霧高?」 と話しかけられ、振り返ると。。おおっ、ハーフ?

そして髪の毛がオレンジと黄色のマーブル!


「霧高だよ!!一緒だね!目大きいね、ハーフ?」


「カンボジアのハーフだよん。ねえ一緒に座ろう。私ガフニシア、ファニッチ。ファニって呼んで!」


私たちは隣に座った。ハルは彼氏の車で高校まで送ってもらってるから一緒じゃない。

それより、なんかバスの人たちに見られてる気がする。。ああそうか、ファニの髪はマーブル、私の髪はオレンジ。でもブリーチはしない主義だから少し明るいオレンジ。

そして2人ともピアスが何個も。だからかな?


たわいもない話をしていると、あーやっぱりなー、うちのクラスで髪明るいの私だけ。。他のクラスは何人もいるけど。

というかうちの高校、公立だけど髪染めるの禁止だから黒髪が普通だよね。


「ねえ、綺麗な髪の色だね!そしてメイクの仕方うますぎ!可愛い!」

席がななめ後ろの子が話しかけてくれた。

「私カオリ。名前ゆみこだよね?入学式で可愛い子いるなって思ってた!お昼一緒にたべよー!」


・・いい子だ。可愛いなんて生まれて初めて言われた。特につけまとかつけてないけど、これがメイクの効果か。


そして、クラスメイトのミク、アヤも加わって一緒にお弁当を食べた。


「おーい、ゆみこ、こっちこっち!

軽音楽入部届けだしにいこー」


違うクラスから、ハルがやってきた。

そうだ!高校生活で一つだけ楽しみの軽音楽部。どんな人たちがいるんだろ。


ガチャっと部室をあげると。。

おお、なんかヴィジュアル系&ロック系男子多め。女の子は普通のかんじ。


「ごめん、ゆみこ!彼氏が時間間違えて校門に迎えにきちゃった。先帰るからバンド組むの任せるからよろしく!じゃ!」

とハルが帰ってしまった。


ハルの彼氏とハルはお互いに束縛気味だ。他の男子との交流禁止、彼氏は大学が終わったら即、高校に迎えに来る。だから私があまりハルと遊ぶことはない。でもたまに束縛が過剰で心配だ。

なんて、ぼーっと考えてると、


「ワイシャツ青だ!校則違反!(笑)

でも可愛い!一緒にバンドくまない?」


と黒髪ショートヘアの子と、ウルフロングヘアのクール系の女の子が目の前に立っていた。


「うん!」と即私は返事をした。


「私は綾乃。ボーカル希望、そしてこっちのこは真希。ギター希望。」


これが綾乃と真希、私の出会いの始まりだ。



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ひまわりと雨 @2017k0528

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