第2話
《出会い》
?
足を動かすが地面に足がついていない今の状況にどんどん焦って行く
怖いやっぱりあの場所から動かない方が良かったんだろうか。そんな風に後悔していると
「こんな場所に生まれることあるんだねー」
「良いからさっさと見える様にしてやれ 抱えてるのしんどい」
「はいはい」
え? 見える様にって?
初めて聞く理解できる言葉と言っている内容に困惑していると突然視界が真っ暗になった
「うえぁ!!?」
「...びっくりしたー」
「おまえ ピンクか」
?
ピンク?
「ちょっと待ってろ」
突然熱い何かが目の中を抉ってくる
後悔どころではない あの緑の場所から出ようと走ってしまった事に芯から絶望した
これからどうなるんだろうか、死んでしまうのか?どんなに死に方をするんだ?
泣きたくなった
「目 開けて良いぞ」
「へ?あ....」
無意識に閉めてしまっていたらしい瞼をあげる。
そこに見えたのは
「やあやあ」
手を振る男が立っていた。
何だか懐かしい気持ちになった
記憶にないはずなのに見覚えがあることに疑問を感じて2人を交互に見ていると。
いい加減重いのか緑の男に体を下ろされた。
「すっごいびっくりした顔してるね」
「とりあえず姉さんのところに連れて行く」
手を引かれて歩き始める 外?に行くのだろうか
「あの ね、姉さんって誰ですか?」
「....は?」
「君喋れるの?!」
「え?喋れるって変ですか?....」
「いやーね、生まれたばかりの子って頭では理解していても基本喋れないんだよね」
「そうなんですか」
「基本ってだけで例外はいる 例えばお前の様に生まれてから数日立っている場合」
何で私が生まれてから時間が立っている事を知っているのかと疑問に思ったが、とりあえずスルーする。
「あと 生まれ変わりの場合」
「生まれ変わり?」
「僕らはね 心臓さえあれば生き返ることも別の色になる事も出来るんだ」
「色ってのは人で言う血液ぐらい大事なものあ人って知ってるかな 僕らは彼らを見て今の姿になったんだ 君もだろ?」
「何となくそうだった様な」
記憶はないが人と聞いてこの男の容姿を見ると何だか、既視感を感じるのは人を知っているからだろうか。
「ここには人も居るんですか?」
「いいや 今の僕らが生まれる前に一方的に知って見ていただけで ここには居ないよ」
一方的に見ていた?
「俺たちは、元々ただの概念だったんだ」
顔に出ていたのか緑の男が教えてくれた
「その人間が俺たちを色と呼んだ、ちなみに俺は緑 だから名前はミドリ」
「みどり....グリーンじゃ無いんですか?」
「グリーンは俺以外に使われてる」
似た色の仲間が居るのだろうか。
「僕はグレーだから、ぐれいだよ 鼠色とも灰色とも言われてたな、君は.....ピンクっぽいから.....」
「ローザ」
みどりが口を開く
「ローザ?」
「よく知ってるねー 色の名前」
「ローザ....。」
みどりさんは私の外見を見た時から考えていたのだろうか
「良い名前じゃん」
華やかさと強さのある名前 少しうっとりしていると 歩いていた道が開けてくる
「話してたらあっという間だったね。」
「これからどこに行くんですか?」
「さっき言った姉さんにおまえ、いやローザについてとりあえず聞きに行く 俺たち以外の同じ仲間とも会えるぞ」
「それは、楽しみですね。」
色の民 尾虎 @lovol3
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