色の民

酒粕 

第1話

《初めての孤独》

ずっと1人だと思ってた、生まれた時から

まさか世界はこんなにも広くて明るくてカラフルなんて知らなかった、


私が生まれたのは緑が生い茂った暖かい森だった、気がつくと生まれていてずっと前から居たようなつい数分前に目が覚めた様な、そんな感覚だった 

この森は緑ばかりだけれど、どこにいても安心できる素敵な場所 毎日好きな時に寝て、遊んで次は何をしようかとワクワクしていた。

最初の方は

時間が立てば立つほどに何もかも私がしていた事全てがつまらなくなって 楽しかったはずなのにやりたく無いと思ってしまうのが怖くて仕方なかった。そんな恐怖は色んな感情を侵食していった、

いつも通り過ごしていつも通り歌を歌いながら植物で遊び いつも通りに過ごしたはずだった

(私はいつここから出れるんだろう。)

不意に言った事に私の今まで全てが恐怖と吐き気に包まれた。

さっきまで隠せるほどだった周囲への孤立感が隠せないほど大きくなってしまった。 

目元が熱く何か垂れる 思えば私は生まれた時から私と同じモノを見ていない どこかに居るなら会いたいただそう思った 

私はこの緑に溢れた世界しか知らなかった

とりあえず動こう 動かなければ景色は変わらない、緑以外が見えるまで走り続けようと覚悟を決め 前だと思う場所に向かって走った けれど周りの緑がやむ前に何かに掴まれ私は止まってしまった。


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