62 昇格クエスト打ち上げ・アウラの誘惑
「昇格クエスト無事完遂を祝して……かんぱーい」
「かんぱーい!」
昇格クエストが終わった日の夜、僕とプリセラ、アウラの三人は簡単な打ち上げをしていた。
場所は僕の寮の自室。
持ち込んだ飲み物はお酒……ではなく、ジュースと軽食だ。
ちなみに未成年はお酒を飲めないという世界観である。
「はあ、私は全然役に立てなかったわ……」
アウラが凹んでいた。
「今回は色々とイレギュラーすぎたからね」
彼女を慰める僕。
「でも、プリセラ先輩は大活躍だったじゃない」
「ふふん」
アウラにチラリと見られ、プリセラは得意げに胸を張った。
確かに――プリセラはすごかった。
「魔王の力を秘めた剣、か」
「魔王……?」
思わずつぶやいた僕を、アウラが軽くにらむ。
「どういう意味?」
あ……彼女は知らなかったんだっけ。
「ねえ、アウラにも言ってもいいんじゃない? けっこう付き合いが長くなってきたし」
プリセラが提案した。
「だね」
うなずく僕。
まあ、アウラなら信頼して教えてもいいだろう。
――というわけで、僕は自分のスキルについて、これが魔王からもらった力だということを説明した。
「アーロンの力は【色欲の魔王】に由来してる……? そ、そうだったんだ――」
アウラはさすがに驚いていた。
「でも、納得よね。高位魔族を倒しちゃったし、普通のスキルと違って恩恵が大きすぎるもの」
「ね。あーくんとセックスし続ければ、女なら誰でも最強になっちゃう」
と、プリセラ。
「そうね。私も、もっと強くなりたい」
アウラが僕に手を伸ばしてきた。
「抱いてよ。私に、力を授けて――アーロン」
濡れたような瞳は妖しい色香に満ちていて、僕は背筋がゾクリとするのを感じた。
****
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