くらげの歌

海先星奈

くらげの歌

まあるい月に導かれて

くらげがぷかぷか浮かんでた

けど月はとっても遠いから

くらげはふらふら流されて

光が作る道をただ

夜風に吹かれてどこまでも

月が照らした海の冷たさを

ひとり彷徨う夜のうみづき

波よ来い 彼のためだけに

くらげのために月は光る


広い海に旅に出て

あちこち流され今どこだ?

でも月が優しく光る日は

水面もきらきら光るから

真っ黒な地図 どこへ行こうか

月の光で道を描け

月が導く空の温もりを

ひとり揺蕩う夜のうみづき

星よ降れ 彼のためだけに

くらげのために時は進む


くらげは浮かぶ 海の底で

二つの月が離れていく


月も見えない暗い水底で

ひとり輝く夜のうみづき

闇よ来い 彼のためだけに

くらげのために僕は祈る

その海の月に僕は祈る

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くらげの歌 海先星奈 @Sehgers8140

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