1−4 第5回M市ミステリー新人賞投稿作

 兄は血まみれの拳を見たままで、いつまでも言葉を発しませんでした。私も兄に話かけようとはしませんでした。その日は痛みで眠れませんでしたが、翌朝には血は止まっていました。鼻の骨も折れてはいないようで大事には至りませんでした。母は私の顔を見て驚いた表情をしましたが、結局は、何も言いませんでした。

 このことを境に、兄は、母の見えないところで、私に暴力を振るうようになりました。

 その後の兄は、躁鬱病者のようでした。

 調子が良いときと悪いときの振れ幅が大きいのです。

 調子が良いときは精力的に執筆を行い、少し良いシーンが書けた、と思えば、絶対の自信作が出来た、と声高に叫び、部屋を出て、母に感想を求めるのでした。そういうときの兄は、陽気で自信家でした。その後、母と私は、予定調和に満ちた形ばかりの感想を兄に捧げます。兄は、比較的、母の言葉は受け入れていました。しかし、私が、賞賛の言葉を重ねると、兄の表情はみるみる曇ってゆき、私に対してだけ、子供のように拗ねた態度を取るのでした。そして二階に戻り、母がいなくなったところで、私を嘘つき呼ばわりして、暴力を振るうのです。兄はひとしきり私を殴りつけると、急に、悲哀に満ちた表情を浮かべ、暴力を振るったことを謝るのです。そして一方的に仲直りの印と言って、右手を差し出します。握手を求めているのです。私は途切れそうな意識の中で、左手を差出し、その手を受け入れるしかありませんでした。私は兄のなすがままでした。

 暗く沈みこんでいるときは、パソコンの前に座り、何もせず一日中座っていました。

 食事も摂らず、石のように固まっているのです。そうかと思えば真夜中に急に奇声を発したりするのです。

 私の精神も疲弊していました。兄の振るう暴力の痛みに堪えながら、何も考えられない毎日が続いていました。ただ、ふと思うのは、もしもあのブログを兄が見ていなかったら、と考えるのです。ブログを見る前は、少しではありましたが、母と私のアドバイスを受け入れて、幾ばくかではありますが、兄の作品を変えられる、という手ごたえを感じはじめていたのです。

 しかし、すべては崩れ去ってしまいました。兄は躁状態のときを利用して、私たちに感想を求めてはいますが、受け入れる気がないのは明白でした。兄と私たちの間には見上げるほどの大きな壁が立ちはだかっているのです。

 そうこうしているうちに、落選すれば私と母を道連れにして殺してやる、と宣言するに至った『第4回M市ミステリー新人賞』の締切が刻々と近づいて来るのでした。 

 兄は締切二日前の五月八日に作品を書き上げました。

 私は暗澹ある思いでした。結局、兄のご機嫌取りしかできず、私の意見などは一欠片も作品に反映させてもらえなかったのです。

 私たちが賞賛を重ねたその作品は、いつも通りの駄作で、一次通過などできるわけがない、と確信を持てるほどでした。

 その日、書き上げた作品を兄は、母に委ね、母の手で近所の郵便局から速達で投函されることとなりました。

 落選は確定的です。あとは発表があるまでのおよそ一か月半で何ができるかなのです。

 このままでは発表と同時に私は兄に殺されてしまいます。母は逃げられるかもしれませんが、私は絶対に逃げることなどできないのです。

 兄は投稿を終えると、全精力を使い果たしたのか、脱け殻のように脱力した様子で、私への暴力は、その間、鳴りを潜めていました。ですが、私には、兄のその姿も、来るべき日に備えて、殺意に転化しうる絶望的な狂気を溜めこんでいるように思えてなりませんでした。

 そうは言っても、兄の狂気を抑えこむための術をなかなか思いつけず、時間だけが刻々と過ぎてゆくのでした。六月に入り、発表まで一か月を切った時点で、私は半ばあきらめの境地に達していました。もともと生きることに対して、執着など無いのです。何十年後に死のうが、一か月後に死のうが、同じではないかと思えてきました。どうせ生きていたって、私は空っぽでがらんどうな存在なのです。その器に流れ込むものは、苦しみや悲しみしかないのです。そうやって私は少しずつ、死ぬことを受け入れはじめたのでした。

 そんなある日、思いがけないことが起こりました。

 私たちは、兄の調子が良いときなどは、一階に下りて、母と一緒に食事を摂ります。小説を書いていないときの兄は、母との会話に興味など持ちません。母が一方的に喋り、兄は生返事を返すだけなのです。私も積極的に会話に加わろうという気持ちにはなれませんでした。食事は終始、空虚で白々しい空気が漂い続けます。

 食事が終わり、兄と私が二階に戻ろうとすると、母は兄に気づかれぬように、私の手に何かを握らせました。

 私は驚き、母の方を見ましたが、母はすでに背を向けていました。私はそれをぐっ、と隠すように握りました。

 ちらりと兄を見ましたが、気づいている様子はありませんでした。部屋へ戻っても兄が起きている間はそれを見るわけにはいきません。

 真夜中、日付が変わり、パソコンを前にして座っていた兄は、ようやく、うつらうつらしはじめました。さらにしばらくすると寝息が聞こえはじめました。

 私は兄を起こさぬよう、ゆっくりと手の中のそれを広げました。それはA4サイズの一枚の紙でした。母はそれを四つ折りにして私に握らせたのです。長時間握り続けていたせいか、手の汗を吸い、すこし萎びていました。

 その用紙には裏表びっしりと文字が書き込まれていました。

 それは母が考えた、私たちが兄に殺されないための指示書でした。

 私はひっそりと兄を起こさぬように文字に目を走らせました。

 このときはじめて母の真意の一端ですが、理解できたように思えました。

 母は、やはり兄に、才能を感じているわけではなかったのです。今回の投稿作が一次通過をするとは思っていなかったようでした。ただ母は、私たち兄妹に対して、やはり大きな責任を感じていたのです。二人をこのような境遇に貶めたのは、すべて自分のせいだと思っていました。だから母は、私たちの望むことは、命を掛けてでも叶えたい、と考えていたようなのです。

 そのため、兄が小説家になることに挫折して、母と私を殺し、自らが死を選ぶことを許すわけにはいかない、と書かれていました。この指示書は、兄の凶行を止めるためだけではなく、もう一度、真剣に小説を書かせるための布石だというのです。

 だから私に協力してほしい。そう、締めくくられていました。

 母は私を救おうとしているのです。しかし、複雑な心境でした。それは純粋に私を救いたいのではなく、兄を挫折させないことが、最優先の目的であり、私を守るということは、付随的に発生したおまけでしかないように思えたのです。意地悪く見ると、もしも兄が小説家になるために、私が死ななければならないとしたら、母は私を殺すための計画を立てたのでは、と考えてしまうのでした。

 実際、母は、私が兄に暴力行為を受けているのを知っているのです。しかし、顔を腫らしている私の姿を見ても、母は何も言いません。

 それでも、私は母の指示通りに動くことを決めました。死を覚悟していましたが、もう少し生きて、母のことを知りたい。そう思えたのです。

 六月も下旬に入り、兄も目に見えて落ち着かない様子でした。私も兄と同様、胸に鉛玉が詰まっているかのような息苦しい日々が続きました。。

 一次通過、発表の日は具体的にはわかりません。Mミスのサイトには、六月下旬予定としか書かれていないからです。兄は毎日、数時間ごとにホームページをチェックしていました。私はそのたびに息をのみます。発表されたその瞬間が、母の考えた作戦のスタートとなるからです。

 選考に時間がかかっているようで、予定の六月を過ぎ、七月に入りました。ホームページには発表予定日が六月下旬から七月上旬へ訂正されていました。

 連日猛暑が続く中、私たちは部屋の中で緊張感を途切れさせることなくひたすら発表を待っていました。

 そして、とうとう運命の日がやってきたのです。

 七月十一日の月曜日でした。私たちはいつもどおり昼過ぎに起きました。その日も熱く、すでに体は汗ばんでいました。兄が、毎日の習慣で、パソコンの前に行き、Mミスのホームページをチェックしました。そこでいつもなら大きなため息が聞こえるのですが、様子が違いました。緊張感が走ります。私も兄の隣からディスプレイを覗き込みました。見慣れたMミスのトップページが見えて、左側の更新情報に『第4回Mミス第一次選考通過作品発表!』とあったのです。

 兄としても運命の瞬間なのです。ちらりとこちらを見たその顔は酷く青白いものでした。


「お兄ちゃん、ちょっと待って!」

 

そのままリンクをクリックしようとする兄を私は止めました。

 まさか起き抜けのこのタイミングで発表されるとは思いませんでした。まだ頭が正常に働いていないのです。私は大きく深呼吸しました。このボタンが押された後に、やるべきことを反芻しました。


「いいよ……」


 私が言うと、兄はマウスを持ち直しました。みると細かに指先が震えていたのです。

 兄が震える手でクリックするとリンク先のページが現れました。

 通過作品のタイトルと作者名が上からずらりと並んでいます。上から順に兄の作品名を追いました。しかし、兄の作品名を見つけられぬまま一番下にある作品までたどり着いてしまいました。

 念のため、もう一度、ゆっくりと舐めるように確認しましたが結果はやはり同じでした。

 兄は無表情でした。ですが唇がまるで痙攣するかのように震えていました。青白い顔はさらに血の気が引き、みるみる蒼白になってゆきます。

 動かなければなりません。すでにスタートの合図は響き渡っているのです。震える手をぐっと握りしめ自分を奮い立たせました。

 このまま黙っていれば、兄の能面のような顔には、すぐに狂気の色が宿り、そうなると私では、到底太刀打ちできない怪物と化してしまうのです。

 私は母が手引いた指示どおり、階下まで届くほどの大声で叫びました。


「だれのせいだと思う!」


 突然の私の振る舞いに、兄はびくっ、と体を硬直させ、きょとんとした表情で私を見ました。兄は面食らっているようでした。

 私の声は階下の母へと届いたでしょうか。心配でなりません。ですが、顔に出してはなりません。あくまでも強気で、母が来るまでペースを握り続けなければなりません。


「明白よ。お兄ちゃんを去年も落とした一次選考委員のせいよ」


 私は一転、声のトーンを落とし、ゆっくりと兄に言い聞かせるように話しました。


「おまえ、いったい何を言っている? 俺を馬鹿にしているのか……?」


 兄は動揺している様子でした。


「馬鹿になんかしてないわ。私は本気よ」


 声のトーンは落としたままです。冷静に、ゆっくりとです。強く言うのは最初だけ、あまり強く言い続けると、それは憎悪の感情に着火します。すべて、母から教えられたままに、私は動いていました。


「私もお母さんも、以前から言っているとおり、お兄ちゃんの作品は絶対に面白いわ。それが今回も落ちたとなると、可能性は一つしかないわ……」


「どういうことだ……?」


 兄は怪訝な顔で聞いてきます。しかし、その表情は、狂気でなく、純粋に私の話に興味を持っているように見えました。


「前回、お兄ちゃんを落とした一次選考委員、あのバカなブログを書いた『てるりん』とかいう選考委員が、運悪く、今回も、お兄ちゃんの審査をしてるってことよ……」


「二年連続で、俺の作品をそいつが審査……? そんなわけないだろ……」


「いえ、可能性は充分あるのよ。Mミスの一次選考委員はお兄ちゃんも知ってのとおり一般公募のボランティアよ。その規定の中に、一度、選考委員になった人でも、状況によっては再任されて、最大で三年に及ぶことがある。そう書かれているのよ」


 これはMミスのホームページに、そのまま記載されている事実でした。


「最大三年……」


「そうよ。だからその選考委員も、再任されている可能性は十分に考えられるわ」


「それでも選考委員は何人もいるだろ? 二年連続で同じ選考委員に当たることなんて考えられない」


 兄はいつもの捻くれた表情で言いました。とりあえず、いまのところは狂気に繋がる、憎悪の感情は身を潜めているようでした。


「あるわ。作者名なんか自由に変えられるんだから。この作者は、前回この選考委員に当たったから避けて、みたいなことをしているとは思えないわ。そんなことしたら公平性が無くなるもの。作者や作品に考慮せず、ランダムに、それぞれの選考委員に振り分けている可能性は極めて高い。そう考えると、二回連続で同じ選考委員に当たる可能性は少なくないわ。いえ、お兄ちゃんの作品が落とされているという事実があるんだから、絶対そうに違いないのよ」


 これはかなり無理のある説明であることは私にもわかります。しかし、母が考えたこの作戦に従うしかないのです。

 私が今できることは全力で兄に訴えることです。感情を乗せて、これは母が考えたシナリオではなく、私の本心であるかのように話すしかないのです。

 頬に涙の滴が伝いました。

 不意にこの涙は何だろうと思いました。兄のことを可哀想に思ってのことなのか。それともここで失敗したら殺されてしまうという極限状態から来る涙なのか。私にはわかりませんでした。


「琴音……ふざけるなよ。そいつが優秀賞の作品を選んだことを忘れるなよ。おまえと母さんが、あーだこーだ言っても、きちんと面白い作品を書けていれば、そいつは俺の作品を選んだと思っている。落ちた理由はただ一つだ。俺の作品が面白くないからだ……。おまえと母さんに目を眩まされ、俺は現実が見えていなかった……やはり、ただそれだけなんだ……」


 私には返す言葉がありませんでした。兄の言っていることは正しく、そのとおりなのです。それでもなんとかしなければなりません。


 なんでもいい──。


 言葉を返さなければ──。


 沈黙が深まれば深まるほどに、兄の憎悪は蓄積され、それは加速度的に狂気へと繋がってゆくのです。同時にそれは私を呑み込みます。そして永遠の闇へと葬られてしまうのです。それがわかっていながら、それでも私は言葉を発することができませんでした。沈黙が飽和状態に達し、狂気に彩られた兄の怒声が響き渡るか、と思われたその瞬間、部屋のドアが開かれました。


「罰を与えるべきだわ」


 母でした。作戦はいつ決行されるかわかりませんでした。部屋の外から戻ると私はいつも部屋に鍵をかけていました。兄がそれを望み、かけるのは私の役目でした。それがいつしか当たり前になり、兄が私に確認することすらなくなりました。それを作戦が決行されるに伴い、先月末から鍵をかけるふりだけしていたのです。部屋のドアを開ける役目も私でしたから、兄は施錠されていないことに気づいていなかったのです。


「罰……?」


 間一髪、間に合ったようでした。その瞬間、今まさに発生しようとしていた憎悪は霧散したように見えました。兄は突然、現れた母に驚いている様子でした。


「ええ。そうよ罰を与えないと……」


「何の罰だよ……?」


 兄は呆れ顔で真っ当なことを言いました。


「簡単なことよ。選考委員としての仕事をきちんと全うできなかったことへの罰よ。

 重罪だわ……。ミステリーの世界を背負って立つはずの太郎の作品を二年連続で落としたのよ……。しかもブログに適当なことを書いて、あなたを苦しめて……絶対に許さないわ。本当なら……そいつが選考委員でさえなければ……あなたは今頃、プロの小説家になっていたはずなのよ……大郷院先生の後継者として……ミステリー文壇の寵児になっていたはずなのに……。デビュー作も大きな反響があったはずよ。絶対にベストセラーになっていたはずだわ。そう考えると出版社に対しても、大きな損害を与えていることになるわ」


 兄が聞いていることに対して話をすり替え、さらに妄想と思われるようなその言葉を、母は真剣な面持ちで語るのでした。部屋の中に入り、語りながら兄に近づき、目を潤ませながら、兄への同情を隠せない、という表情を作るのです。それは荒唐無稽な話をしているのですが、妙に説得力があり、迫力に満ちたものでした。


「どこのどいつかもわからないのに、罰なんて与えられるわけないだろ……」


 母の言葉に、兄はあきらかに気圧されている様子でした。


「見つけるわ。必ず見つけ出してみせるわ」


 母は躊躇なく言い切りました。


「見つけてどうすんだよ……?」


 兄は半ば呆れ顔で言います。


「ここへ連れてきて、その人間に罰を与えるわ」


「俺はいい母親を持てて幸せだよ」


 兄は皮肉るように言いました。


「太郎、私は本気よ。ぜったいにそいつを探し出してみせるわ」


「好きにしろよ。もう出てってくれ」


 そういって私たちは、母親に背中を向けました。

 しばらくのち、背後でドアの閉まる音がしました。

 私はいつものように暴力を振るわれると思い、緊張していたのですが、何も起きませんでした。

 兄はずっと難しい顔をしながら考え事をしているようでした。

 とにかく母の作戦の第一段階は成功したようです。

 私と母は、兄に殺されなかったのですから。

 母の作戦とはこのように、かなり強引ではありましたが、落選した原因の矛先を兄自身から、別の人間へすり替えることでした。ただただ選考委員のせいにするだけでは、前回と変わりません。

 母と私が、兄の憎悪を消し去るほどに、感情を露わにして、選考委員に怒りをぶつけ、見つけ出し連れてきて、罪を償わせる、と言い切れば、兄はこちらがわのペースに呑まれるだろう、と算段したのです。

 結果、どれほどかはわかりませんが、私たちの命が長らえたのは間違いありません。

 あとはどのようにして、収束させて、今一度、兄を立ち直らせるか、ということになります。その後の具体的な計画は、私には伝わっていません。

 まずはその選考委員を特定しなければなりません。母はいったいどうする気なのでしょう──。そして、たとえ、その選考委員を兄の前に連れてくることに成功したとしても、どのようにして、母曰く、重罪を認めさせるのでしょうか──。

 選考委員は兄の作品が面白くないと思ったから、素直に落選させただけなのです。兄の前で落とした理由を説明させるのも違いますし、ブログの感想を見る限りでは、ごく一般的に面白いものを面白いと評価できる人だとわかりました。

 母はその人を見つけて協力を仰ぐのでしょうか──。

 そうなると私でも思いつく方法としては、兄の前で、その選考委員に、一般的な感覚とは、ずれていると兄にわからせるような演技をさせて、母と私が、そのずれている感覚を批判し、選考委員の演技に説得力を持たせるといったところでしょうか──。

 ただ、そのようなまわりくどく馬鹿馬鹿しい願いを、その選考委員が受け入れるとは、到底、思えません。

 他に挙げられるとしたら、その選考委員を特定後、一定期間、尾行を続けて、弱みでも探すしかないのかもしれません。

 一つ、弱みが、すでにあるとしたら、一次選考作品の選評をブログでアップしたことです。これをMミスの事務局に報告するぞ、と脅すことはできます。

 

 ──と、そういう事情なのです。

 元を辿れば、やはり発端はあのブログです。あなたがブログで馬鹿なことを書かなければこんなことにはならなかったのです。

 はっきり申しますと、現在、あなたの思慮のない軽率な行動により、私と母は命が危ぶまれるような危険な状況に追い込まれています。

 あなたをおびき寄せる、と書きましたが、あなたのお住まいはすでに特定しています。

 こちらからお伺い致します。

 きちんと罪は償っていただきます。どうか覚悟して待っていてください。




  


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