第30話

「まぁ、気が向いたら来てくださいね!あ、名刺あげます!」



冴島から渡された花柄の名刺を苦笑しながらも受け取るあたし。




『club White Rose』




ホワイトローズねぇ。




裏には冴島の源氏名と思われる名前と携帯番号が乗せられている。




……力になってやりたいけど、誰にでも笑いかけなきゃならないっつーのはどーも受け付けない。









「だっはははは!無理無理!お前には無理無理無理無理!」



バイトが終わった夕方、あたしは祐輔に単車を見てもらいにガレージに来ていた。



ガチャガチャとバイクをいじっていた祐輔はおかしそうに笑い声をあげた。



「な…!そこまで笑う事ねぇだろ!馬鹿にすんな!なんか悔しい!」



そこまで笑われると、何だか悔しくなったりもする。

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Vannila HeAven.【更新中】 @sei-goldwolf17

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