第7話

それは違う。…違うんだ。



「じゃあ、今から顔を合わせるよ。渋澤に宜しくね、千原」


「御意」



可哀想なのは半年で俺に出逢ってしまう事になる、ドアの外の運の悪いだれかさんだ。


だって俺と組んだ人間は必ず死ぬから。


俺は死神なのかもしれない。元に中堅位のソルジャーたちの俺を見る目は畏怖だ。

敬意と大きな恐れ。


俺が行く場所では必ず血が流れるから。




さぁて。とりあえず軽く面接してみようか。俺のお口に合わなかったらミュンヘンに帰ってもらおうかな。


自分勝手とか、協調性がない、なんてよく言われるけど。俺は育てると決めたら意外と面倒見がいい方なんだ。


伸びしろがあると思ったら、渋澤のように遠くから見守りながら導けば良い。



俺は一人が得意なんだ。



「おまたせ?待った?」



濡れた髪をタオルで拭きながら玄関を開けた俺に、



「……いいえ?」



玄関のドアの隣にしゃがみ込んで頬杖をついていた若者が、パァッと顔を上げ羽根のように軽く立ち上がった。



「初めまして、三池さん」



猫顔の愛くるしい美少年が、ラプター社のトレードマークのアルマーニのスーツを身に纏い、音も無く礼をして微笑して見せた。



「八代光瑠(ヤシロヒカル)と申します」

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【公開開始】ラプター2 byジゼル @sei-goldwolf17

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