第4話
「…えっと誰ですか?」
しまった…
『…私はレセーナ・アヴニールあなたの名前は?』
この国はアヴニール帝国言われているから皇族の苗字は必然的にアヴニールとなる
妹の存在は知っているけれど何故か名前は分からなかった
「…えっと…わか、らないです」
『…え?』
名前が無い?
『…普段はなんと呼ばれているの?』
「あれとか…」
私は絶句した
『それは誰から?』
「たまに、ごはん持ってきてくれる人、です」
たまに?
『それはどんな人かわかる?』
「白と黒のヒラヒラしたふくきてるおんなのひとたち」
使用人か…
『ねぇ、良かったら私のところに来ない?』
「え?」
『ちょうど今からお昼なの一緒に食べよう?』
「でも…」
『大丈夫、何か言われても私が何とかするから』
放っておけなかった
どうせ人はすぐに穢れる
知っているのに
あんな環境にいても汚染されず輝き続けるその娘の存在が気になってしょうがなかった
「姫様!どこにいらして…まぁ…そう言うことでしたのね姫様」
『エリザ、お願いがあるの。この子も一緒にご飯食べてもいい?』
「もちろんでございます。小さいお姫様もたくさん召し上がってください」
私が連れてきた子は酷い扱いをされていたせいで綺麗とは言えなかった
けれどエリザは気にすることなく私と同じように接した。きっとこの子が誰かわかっているのだろう
だから私はこっそりエリザに
『エリザはこの子が誰かわかる?』
「第二皇女様でございますね?あのようなお姿になるまで使用人は何をしていたのでしょうか」
エリザは怒っていた
『あの子に対して思うところはないの?』
「まだ姫様よりも第二皇女様は幼いと言うのにまるで周りを伺うような様子に居たたまれません。まだあの歳は本来元気に騒ぐものです。レセーナ姫様も同じですよ」
『……そっか』
ああ、あの子ほどでは無いけどこの者も魂が美しいんだな
エリザ、どうかあなたはこのままでいて
アイーアは人嫌いで有名です
けれど人間として過ごして行くうちに少しずつ真実と向き合おうとしています
まだアイーアの神話は始まったばかり
我が愛し子(妹)を護るために邪魔者を排除します! ぷいぷい @08035845717
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