閉じた世界の作り方

@recursive_helmet

第1話 何から作ろうか

そこのあなた!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

今,これを読んでくれているあなたへ!

ありがとう.

ありがとうございます.

感謝申し上げます?

兎に角,膨大な情報の中からこの文を見つけて,この文字を読んでくれていることに感謝を伝えたい.

これで伝わるだろうか?

もし伝わっているのなら,私は本当に嬉しく思います.ありがとう.


何故か?...を伝えれば,もう少しこの気持ちが伝わるだろうか.

でも複雑なんだ...聞いてくれる?

いや,こういうめんどくさい性格だったから友達減ったんだっけ.


すみません,話が脱線しました.伝えたいことを書きます.


私は今,白い場所にいる.文字通り.


うん.












えーっと...


よし,そう,まず状況を説明することに集中しよう.よし...

君の周りに白い画面が見えるだろうか?

何でもいい.この画面でも,PCでも,紙でも,真っ白なものであれば何でも.

そいつを無限に広げた場所に,私は今立っている.といったところか.

どこまでも真っ白.何もない.


 あのー,パレなんとか神殿だっけ,何だっけ,なんか白い神殿あるじゃん?行ったことないけど,あれより絶対白いね.というか汚れが一切無い.

 どこから光が来ているんだろう?自分の体だけは見えてるんだよね.あと影.影はうっすら下にあるから,多分,空が光ってるんだろう.面光源?っていうんだっけ.こいうの.目がおかしくなってくるな...


...んで,えーっと...

 そう,感謝.感謝だ.なぜ感謝したいか.

 私はこの空間に来て,結構長い時間たって,ついさっき,やっと黒いものを見つけたんだ.世紀の大発見並みに喜んださ!どうやら私が,どこでもいいから空間に向かって(向かうイメージで.今はウルトラマンみたいに頭に両手を添えている.)脳内で言葉を強く繰り返すと,言葉がその空間に浮かぶ.文字通り,空間に文字が浮かぶ.横から見ようとすると,文字がこちら側に回転するから,実質正面からしか見えない.掴もうとしてもすり抜ける.ゲームの世界みたいだ.今見えているこの文字がそれ.君もやってみてほしい.


 「お試し文字」


 鍵括弧は,文字を強調しようとしたり,セリフ的に頭に浮かべると付いてくるらしい.あとは,ビックリマークとか.ビックリマークとかぁあ.あれ?ビックリマークとか!!!!よし.


 ハッ!!!!


ふう.こういう感じ.

 っていうかレーザーとか欲しいよね.いや,電子銃か? この文字に当てたらどうなるのか実験したい.私の手は原子でできてるし,同じ感じで電子銃とか放射能とかはすり抜けるだろうな...レーザーは光だから通さないだろうけど,実際にやってみたらどうなんだろう?文字の後ろに手をやると後ろの手は文字と重なる(つまり見えなくなる)から...


 いや違う!また話が脱線した...

 というか段々雑念すら文字に起こされるようになったな....もう地面に段落が着きそうだ.白すぎて地面がどこか,あんまりわかんないけど.読みやすいように,段落分けてるんだよ.次の場所,具体的には右上の方向(右手右手...こっちだ)に続きを書く.






 はい.感謝の話でしたね.

 そう,さっきまでの話は,つまり結論でまとめると,文字が残せることを発見したことが一番うれしかったんだ.二番目は黒色を見れるようになったこと.さすがに自分の体の色以外真っ白だと目が死ぬ.

 それで,文字を残すことにしたんだ.こんな世界だから,人なんていないと薄々感じてるけど,あんまり考えないようにしている.そういう状況で,文字が残せると分かったら,とりあえず残すよね.そりゃね.

 それで,あー,「それで」が被ったな....ごめんなさい.消し方がまだわからなくて...


 んで,文字を残すとなったときに,読まれなかったら悲しいし,とにかく読んでほしくて文章を書こうとしたら,感謝の気持ちが先に出てきたってわけ.感謝されたら嬉しいでしょ?嬉しくない?

 あ!いや!そういう邪念から生まれたってわけじゃなくて!待って!読み飛ばさないで!えーっと,読んでくれたら嬉しいと思うのは事実だし,その,読む人のことを考えたときに,そういえば前作った作品では感謝の気持ちが足りなかったのかもなとか思ったりして...えーっと...


 ...まだ読んでくれてますかね...私はこういう人間でして...すみません...


 そうか!自己紹介!そうだ,人と会ったら自己紹介だったな!そっかそっか!

 私の名前は 石戸 浄! (あ,読み方は:いしど じょう)比較的に陰キャ.初対面の人とは喋れるけど,その後関係が消滅するタイプの陰キャです.

 あー!気持ちがいいな!誰もいない空間でする自己紹介!失敗を恐れる必要もない!!もっと書いちゃお!


 私は今大学生で!この空間に来 [ この辺は読まなくていいです...興味ない人は右上の文章へ... ] る前は大学3年生だったんです!最近はずっと図書館で本読んでて...あ,本と言っても理系の本だから,こういった手紙とか小説みたいな文章に慣れている訳ではないんですけど...そんな感じで,理系の技術書とかを読んでるタイプの人間でした.SF系の小説はいくつか読んでて,宇宙で一人だけっていう作品も読んでたから,そのおかげで今の環境に耐えられてるというか.何というか.

 あ,あなたはご機嫌いかがでしょうか...?もし不安でしたら,あなたが学んだ数学を思い浮かべてください!!!ここには私が推してたキャラクターのグッズも,アクリルスタンドも,私が大事にしていたシャーペンとか,そういうのが何にもなくて不安になるかもしれませんが,あなたが学んだ数学という概念はここでも通用するはずです!どの世界でも2+2は4です!!それを思って,信じられるものはあると思ってみてください!私はそんな感じで今,正気を保っています....

 なんか自分語りみたいになっちゃってすみません...「隙を見せたあなたが悪いんですよ!」これは隙自語とかいうネット用語です.伝わりますかね?


 はい,すみません,えーっと,あとはー...服装!

 今私は,あー箇条書きのほうがいいかな?

・黒くて四角いメガネ

・服:白色ぽい...肌色?・長袖 (青色とか着てればよかったのに...)

・ズボン:黒色・黒・ポケット二つ・左右に.

・全体的に部屋着みたいなかんじ

・身長は170cmで,ちょっと太ってるくらい...だと思います.


 あなたに会いたいので,見かけたらぜひお声掛けください!!危害は加えないです!というか弱いので加えられないです!会えたらうれしいな...


 また右上に行きます.


 さて,どうでしょうか...そろそろ言いたいことは書いたというか.書きすぎたというか...これ以上読むのも面倒ですよね?この感覚は私が理系の本しか読んでこなかったからかな...?


 いったんこのくらいにしておきます!!


 右側にちょっと行ったところに,やったことを書き残しながら,いろいろ実験をしてみようと思います.理系なので!

 では,理系らしく最後にまとめを....なんか途中から口調が変わってましたね.小説なんて書いたことないのに,いっちょ前にカッコいい文章書こうとしちゃってましたね.敬語とタメ口とか,口調が定まらないのって,陰キャあるあるじゃない?じゃないかな.


 兎に角,以下まとめ!


・感謝:読んでいただいてありがとうございます.もはや今となっては,私が会えずとも,この文章が誰かに伝わっているというだけで嬉しいです.こんな世界に来る前に気付きたかったですね....とにかくありがとう!!

・現状:この場所は真っ白で,でも念じれば言葉を残せます!

・名前:私は石戸  浄です   (読み方 : いしど   じょう)

・服装:上が肌色っぽい白,下が黒色の物体を探してください!メガネをかけた生命体です!


ではお会いできる日を楽しみにしています.


 そういえば今何日なんだろ?知ってます?

 おなかも減らないしわかんないんですよね...


あーあ,雑談でまとめが崩れた...


では!!!(むりやり)







































「ここから実験の記録」


さっき,数学の話が出ました.今の私が唯一心を置ける存在...数学.


 さて,実はこの状況は,野生の数学者さんにとっては理想の空間なのです!!!脳内の情報をそのまま起こせるとか素晴らしいぞ~.空間も無限にある!無限!邪魔する人もいない!

 まあ私はなんちゃって数学者というか,本読んでノートまとめしてるだけの人間ですが....理論構築って楽しいんですよね.自分が世界を作ってる感じがして.1+1の証明とか,まさにそんな感じなんですよ!1を作って,+を作って...みたいな.

 「作って」というより「定義して」という方が正しいかもしれませんね.

 はい!では,数学を定義しながら,この文章を伸ばしていって,周りを見ながら書いて,移動すれば,探索にもなるし,数学的な何かから新しい発見があるかも!ということで,書いていきます.一列に右にダーって書いてもいいんでしょうけど,読みずらかったので,この調子のまま書きます.気分で改行します.


 まず,えー,どこから行きましょうか.

 というのも,数学ってスタート位置を突き詰めていくとどこまでも深堀出来るんですよね.ZFCだったかな?集合論っていう分野が数学にはあるのですが.この世のあらゆるものは集合で説明できるみたいなやつです.つまり,私は「人間という概念=集合」の中の一人で,この今の「文字」は,「日本語=集合」の中の一つだし,といったような感じです.周りに私と文字しかないから例が思い浮かばない....他にも,矢印でこの世のすべてを説明しようとする「圏論」,計算機ですべてを見る「計算機科学」,正しいか正しくないかだけで説明する「論理学」とか,この世の真理っぽいものがいろいろあります!

 普通の人ってこのくらいで眠くなってくるのでしょうか...安心してください!安心して寝ていいですよ!睡眠は気持ちいいし健康的にも大事ですからね.


 あ,この文言を忘れていました.


 「「ただし,筆者の思想を含むため,間違いが含まれる場合もあるので注意されたい」」!


 こういうことを言っておかないと学問の人たちにボコボコにされますからね....まあ,正しさは重要だし,最近フェイクニュースとか問題になってるし,しょうがない.

 さて,そこのあなた!今,「そんな数学で世界を説明するとか言っても,現代社会でsin, cosとか使わないじゃないか!」と思ってるんじゃないですか?思ってますね!

 ご安心ください!私は理系は理系でも,工学系の授業を受けた(途中だった)人間です!こういう人を,工学畑の人間と呼びます.なので,私は野菜...じゃなくて,数学で色んなものを作れることを知っています!

 例えば,そうですねぇ,何から作りましょうか....今,一人でここまで書いてきましたが,そろそろ会話相手も欲しいところなので,


 「「!!!対話型人工知能!!!」」


を作りましょう!!


それでは,今から,数学を使って,人工知能を作ってみようと思います.


イェーイ!(ここで脳内編集で効果音パフパフ!)




まずは,人工知能が計算するために,「計算機」から作りましょうか.

もちろん,ここには何もないので,数学という概念と文字のみ用いて作ります.


では.



計算機を,以下のように定義する.

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