ねこまたムスメのシロとクロ3~シロとハロウィーンですぅ🎃🍬~
夢月みつき
本文「シロとハロウィーンですぅ🎃」
1.「ねこまたムスメのシロとクロ」(シロとクロaiイラスト付き)
https://kakuyomu.jp/works/16818093086877047486
(クロaiイラスト付き)
2.「ねこまたムスメのシロとクロ~クロお姉さまとダイエット~ですぅ」
https://kakuyomu.jp/works/16818093087592620105
良かったら、前作もあります。
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10月31日、今日はハロウィンです。
外国では、収穫祭とあの世から霊が帰ってくる、そんな日にねこまた少女のシロは、いそいそと部屋で吸血鬼の黒い衣装に着替えていました。
「ハロウィン、ハロウィン始まるよ~。ジャック・オ・ランタンやってくる。トリック・オア・トリート」
着替えが終わり、楽しそうに歌いながら、ジャック・オ・ランタン型のバスケットに甘いお菓子をたくさん詰め込みます。
今日のシロは、心なしかいつもより、生き生きとしているように見えます。
「今年は、美味しい美味しいプチマドレーヌですよぉ~」
そんなシロの声に気がついて、お姉さんのクロがキッチンに入って来ました。
「へぇ、可愛いじゃない。良く似合ってるわよ、シロ」
「えへへ、お姉さま。ありがとうございますぅ」
頬を染めて喜ぶシロ、クロの分のマドレーヌをテーブルに置いて彼女は、近くの公園に出かけました。
「今日は人に化けなくても、大丈夫な日なのですぅ~」
「猫耳の吸血鬼可愛いね~、お姉ちゃん。トリックオアトリート、お菓子ちょうだい!」
おばけの仮装をした子供達が寄って来て、シロにお菓子をねだります。
「はぁい、ハッピーハロウィン。良いハロウィンを」
シロは、集まった子供たちにプチマドレーヌを配って行きます。
子供達が、お菓子をもらって去って行くと、カボチャ頭の仮面を頭からすっぽり被った。10歳位の男の子が、シロに寄って来ました。
「ねえ、おいらにもお菓子ちょうだいよ! トリックオアトリート!」
「はいっ、ちょっと待っててねぇ」
シロが、バスケットの中を見ると、バスケットの中は何と空っぽでした。
「あら? あんなにあったのに……」
シロが困っていると、男の子が言いました。
「どうしたの? おいらの分がないの」
「うん、ごめんね」
「なんだよ~、お菓子くれなきゃイタズラだぞ!」
「ええ~、困りましたね」
🎃
その時、クロの声が後ろから聴こえました。
「シロ!」
「あっ、お姉さま」
シロが振り向くと、クロがマドレーヌを持って立っていました。
クロは男の子に近づいて、目線の高さまでかがみます。
「ジャック・オー・ランタン、この子は私の妹なの。お菓子あげるから、
クロは、ウインクをすると男の子の手にマドレーヌを3つ置きました。
男の子は残念そうに「ちぇ、クロの妹だったんだ。分かったよ」と言いました。
「えっ、この子、クロお姉さまを知ってる?」
シロはクロを不思議そうに見ます。
クロは、ふふっとシロに微笑みました。
男の子は、カボチャ頭の仮面を脱いで、やんちゃそうな顔を見せると言いました。
「おいらは、ジャック・オー・ランタン! ねこまたのシロとクロ、また来年、会おうな」
ジャック・オー・ランタンは、シロに微笑み掛けると風に乗って、自分の世界に帰って行きました。
「ええ~、あの子、本物のジャック・オ・ランタンだったんですかぁ」
目を丸くするシロにクロが言います。
「大丈夫よ。良い子だから、シロみたいな優しい子には悪戯しないわ!」
クロはまた、ふふふと笑いました。
🎃ジャック・オー・ランタン🎃
-ウィキペディア引用-
アイルランド、及びスコットランドの鬼火のような存在。
「ランタン持ちの男」が由来で火の玉の姿や、カボチャ頭の男の姿で現れる時もあるという。
-おわり-
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最後までお読みいただいてありがとうございました。
「ねこまたムスメのシロとクロ」はこちらに再投稿しています。
「妖怪・妖精話短編集」
https://kakuyomu.jp/works/16818093085863646180
ねこまたムスメのシロとクロ3~シロとハロウィーンですぅ🎃🍬~ 夢月みつき @ca8000k
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