爆発
水は固体から液体さらに気体と形状を変えていくことでその体積を変える。
そして水の形状変化に必要な要素は”温度”。
0℃を下回ると固体に、0℃を上回ると液体に、100℃を超えると液体となる。
そして水の形状変化を利用した科学実験がある。
それは『水蒸気爆発』
その原理はとても簡単で、密閉された水の中に超高温の物質を入れることで瞬間的に水が気体となる。
気体となった水は液状時と比べて体積は1700倍になる。
爆発的に体積が上昇した水により密閉された容器は破裂する。
少ない水量でやれば容器が破裂する程度で済むが、もし大規模でやればどうなるのか。
しかし、大きい容器なんてどう準備するのか。
「ねえ!教えなさいよ!」
いや、この世界の魔法なら出来るんじゃないか?
土魔法で穴を作り、水魔法で穴の中に水を張る。
さらに土魔法で土中に含まれる鉄イオンをかき集める。
魔法の実験をしている中で気づいていたのはこの世界が地球とほぼ変わらない環境であるということ。
つまり植物や人間など生命体は地球と同じように栄養を取ることで生きている。
それに木の体になったからなのか。
俺は元素それぞれを味や舌ざわりとして知覚出来ていた。
おかげで分かったのは世界に存在する元素が元の世界と変わりないこと。
その中で鉄イオンは味がミントのようで舌触りは蕎麦のようにツルっとしている。
地中を探りかき集めた鉄イオンを1つの球にすると、いきなり顔に水が飛んできた。
『ぶわっ!』
避けることが出来ず顔を濡らされた俺が水の飛んできた方向を見ると。
先ほどから無視をされて怒ったエウがいた。
「何をしてるのか教えなさいよ!」
ごめんごめんと平謝りをしてから、試してみたい
「あんたの言う、すいじょうきばくはつ?って言うのがどれぐらいの威力なのかは知らないけど……」
エウは夜になって寝ているフレイたちを指さす。
「子供たちの周りで初めての魔法を使うわけにいかないでしょ?起こしちゃうかもしれないし……」
それはそうだ。
エウに言われなければそのまま実行するところだった。
一人の生活に慣れていたが、すでに一人じゃないことを自覚しないと。
しかし……。
『でも、どうするんだ?俺は動けないから魔法の実験はもうできないぞ?』
ここまでの中級魔法までは威力があっても、エウの知っている魔法のためエウが防御魔法などで防壁防音を賄ってくれていた。
だが、エウの知らない科学の技術で、どれほど威力の出るか分からない爆発系の実験を行うとなるとエウでは止められない可能性が出てくる。
ただ今後の自衛の意味も兼ねて威力の出る魔法は試しておいた方が良いのも確か。
俺が実験をするべきか否か悩んでいるとエウが言った。
「人型になれば?」
こいつは何を言っているんだ?
俺はエウにどういうこと聞く。
「吸収の出来る魔物は吸収した相手に擬態出来るっていう種族特性を持つのよ」
各種族にはそれぞれ固有の特別な力があり、相手を飲み込んだり、相手を吸収してしまう魔物は相手の種族に擬態し紛れ込むという特性を持つようだ。
俺は木だが、ゴルドアプルを吸収し作り出したように土葬した男たちを吸収して人間を作り出せるのではないか、というのがエウの言っていることだった。
エウに言われた俺は土に埋められている男たちに根を差し吸収する。
嫌な気がしないでもないが、これからのためだ。
完全に吸収し終えたとき体がムズムズし始める。
ゴルドアプルの際に枝で起きていたのが幹で起きている。
俺は何かを吹き出すよう幹に力を入れる。
力を入れた瞬間、ニュッと幹から出たのは人間の体。
それも前世の顔に筋トレでもしているかのような肉体だった。
服を着ていないため、なんだか恥ずかしくなった俺は風魔法で草や葉を集めて簡素な服を作り着せる。
しかし肝心の意識が木の体から出ない。
なぜか直立で微動だにしない人間の体を動かすことも出来ない。
エウは人間の体をグルグルと回りながら、ときおり手を口に当て顔を赤らめている。
『エウ。ここからどうすればいいのか分かるか?』
エウは何を注視していたのか、はっとして俺の疑問に答える。
「わ、分からないわよ!私ピクシーだから」
どうやら提案だけしたが、種族が違うもののことはあまり分からないようだ。
顔を赤らめるエウは頼れないため自分で何とかしようと考えていると。
何となく自分と人間の肉体との間に魔力的な繋がりを感じる。
その繋がりを追うと、急に視界が変わった。
周囲をエウが回っていることからきっと肉体を移動することに成功したのだろう。
感覚的には前世のVRゲームに似ているだろうか。
体の感覚を調べるために動かすとエウが驚き後ずさる。
「びっくりしたわね!動けるならそう言いなさいよ!」
「ごめんな。……しゃべれるのか」
木の体とは異なり人間と同じく発声器官が備わっているようだ。
当然のように発声できたため発声器官に問題は無いようだ、味覚を試すために周りの草を適当に口へ含んでみる。
野菜の葉を生で口に含んだような食感と青臭さが口に広がる。
一通り試すと他の感覚器官は人間のころと大差ないことが分かった。
しかし、この肉体のおかげか体が軽い。
試しに動いてみれば3メートルほど軽く跳躍できるし、足の速さもオリンピック選手を軽く超えるだろう。
魔法も木の体と同じ威力・同じ感覚で使える、元素も魔力で触れることにより判別可能なようだった。
一通り体の動かし方を馴染ませると、俺とエウは移動する。
この肉体を手に入れた本来の目的、この場からの移動手段であり魔法の練習のために。
子供たちが見つからないよう、風の防壁と光学迷彩を家と自分の本体にかける。
「じゃあ、行くか」
俺はエウが少し離れたところに広い草原があるというのでついて行く。
エウは少しと言うが、あくまでもエウの基準。実際は結構な距離があるらしいので、最初は歩いていたが途中からは風魔法で自分を飛ばして高速移動する。
歩きと風魔法の高速移動で30分ぐらいだろうか、距離にして本体から20kmほどのところに見渡す限りの平原があった。
風魔法で調べた限り周囲に人里も無く、ここでなら多少の大きな音や爆発が起きても問題にならないだろう。
そして俺は準備を始める。
エウに任せるのは元素を集めて作った鉄球を火魔法で超高温にする作業をしてもらう。
工程としては水を張るための穴づくり、穴に水を張る、超高温の鉄球を穴に入れる、鉄球が水につく前に密閉する、鉄球着水、爆発という過程になる。
まず大きく建物が1つ入るんじゃないかという穴を作り、水を入れていく。
鉄球をあとで入れるため十分な余裕をもって水を止める。
どれだけ威力が出るのか分からないが深夜テンションになってしまっているのか、威力のことなんて考えない。
さらに土中から鉄イオンを大量に取り出し1つにまとめ、エウが加熱していく。
鉄球が色を白くするまで加熱し、さらに溶け始め、次第に沸騰する。
魔法で空中に留めているため落ちることは無いが、すでに熱量がとんでもないため俺とエウは加熱を止めずに空中へ避難。
沸騰し空中で流動する鉄を魔法で維持したまま、ゆっくりと穴の中へ入れる。
そして穴の上部を塞ぎ、エウに鉄を水へ落とすように指示を出す。
――瞬間。
轟音とともに俺とエウは吹き飛ばされる。
咄嗟に風と水魔法で守ったが、爆風に押されて後退。
爆風と煙が治まったとき、目の前に草生い茂る平原など見る影もなく。
抉れた地面と吹き飛ばされた木々。
エウは隣で口をパクパクとさせて何が起こってのか分かっていないようだ。
当の俺も深夜テンションだったとはいえ、これがやりすぎだということは分かった。
「……な、なによ。これ……」
「これが水蒸気爆発……でも、俺もこんなに威力があるなんて思わなかった……」
それから放心状態のエウと俺は魔法で整地したあと帰る。
「これからの実験もあそこでやろう」
本体の周辺にも人里は無いとはいえ、あの規模の爆発を起こしていたら生態系に影響を及ぼしてしまう。
もちろん、あの平原なら何をしてもいいわけでは無いが。
それでも本体近くで行うよりは問題が少ないだろうから。
そして本体の付近まで戻ると。
フレイたちが起きていた。
フレイたちは俺の幹へしがみつき何かに怯えている。
もしや何かに襲われたのではないかと急いで駆け寄る。
「フレイ!大丈夫か!?」
「だ、誰ですか!?あなた……」
そういえば人間の姿のままだった。
フレイたちにとっては突然、知らない男が
俺は人間の体から本体へ意識を戻す。
目の前では動かなくなった人間の男を警戒するフレイたちがいる。
『皆。驚かせてごめんな』
「「「先生!」」」
俺の本体が話さないことで相当不安にさせたのだろう。
俺が話し出した瞬間、子供たちに笑顔が戻る。
俺は皆に人間の体を手に入れたことを説明した。
「本当ですか!なら今度からは一緒に魔法が使えるんですね!」
皆、顔を合わせて喜んでくれた。
今までは話すことしか出来なかったので一緒にいられる時間が増えることが嬉しいのだろう。
子供たちの笑顔が見られて俺も嬉しい、が。
それより聞くことがある。
『皆はなんで起きていたんだ?』
戻ってきたときの怯えようから何かに襲われたか、危険が迫ったのだろう。
もし山賊や夜盗などが出たのであれば、エウと俺で始末へ行くことになるかもしれない。
他の危険があるなら対策をしなければ。
そんなことを考えていると。
「そうです。先生、何か大きな音と振動が起きたので……」
――原因は俺だった。
なんとなくそうかもしれないとは思ったが……。
『そうか。ごめんな。俺が魔法の実験をしていたんだ。問題無いから安心して寝ていい』
どういった魔法なのかは言わなかった。
あれだけの爆発力を持った魔法を知ってしまえば、彼らが遊び半分で使ってしまうかもしれない。
今現状で彼らには狩りに使える程度の攻撃魔法と、自衛のための防御魔法さらには生活の中で使える魔法しか教えていない。
それも俺の感知範囲でしか使わないように厳命してある。
フレイたちは俺の言葉を信用してくれたようで家へ入って行った。
フレイたちが家に入ると同時にエウが姿を現す。
『なんで毎回隠れるんだよ』
エウは日頃も夜の魔法と科学授業以外で俺の前へ出てくることは無い。
先ほども森を抜け、フレイたちの前に出ると同時に光球へと姿を変え、俺が本体へ戻ったときに姿を消した。
「しょうがないでしょ?」
エウはフレイたちエルフからすれば神様のようなものだから姿を見せられない。
もし姿を見せれば今は俺に向いている崇拝心がエウに向いてしまう。
そうすれば俺の指導よりエウへの信仰が上回り、これからは俺の教えでこれからは生きていくんだという目的意識が薄れてしまう。
そのためエウは、あの子たちの前には出ないようにしてくれていたのだという。
『そうなのか。一応こっちのことを考えてくれていたんだな。ありがとう』
「ふ、ふん!別に、あの子たちがどうなっても関係無いんだけどね!」
素直に感謝するとエウはツンデレる。
……やっぱり、ちょろいな。
「……今なんか失礼なこと考えなかった?」
エウは訝し気な目で俺を見ている。
こいつ、女の勘なのか妙に鋭いところあるんだよな。
『そんなことないさ』
「そう?」
まあ、誤魔化すのも簡単だが。
それからは朝まで他に考えている科学の実験をエウに伝えた。
元素については本体同様、人間形態でも体内魔力を体外魔力へ干渉することで判別が可能となる。
つまり知識さえあれば全てが創造できる。
でも知識か……。
そこまで科学が得意だったわけでもないからな。
爆発の原理や他の人間にとっては毒になる物質ぐらいは分かる。
元の世界でも怠惰に4年間の大学を過ごしただけで科学知識は最低限でしかない。
それでも既存の科学と魔法を組み合わせれば出来ることは無限にあるんじゃないか?
そんなことを考えていると久しぶりの感覚が俺を襲った。
……眠い。
そういえば前回はいつ眠っただろうか。
ここ最近の日中はフレイたちに魔法や暮らしに必要なことの指導、夜はエウと魔法と科学の授業。
一睡もせずに動き続けていた。
人間とは違い、木の体になったからか何日か寝なくても問題無かったのだ。
それでも限界が訪れたらしい。
きっと俺が動かなければフレイたちは動揺するだろうから、何か伝言を残しておかなければ。
そう思い、近くの木に風魔法で言葉を彫る。
彼女たちには言語を教えてある。
この世界の言語はエウに確認した限り、地方によって訛りの差はあるものの基本は日本語だったから。
『もし俺が起きなくても魔法の鍛錬は怠らないように。
何か起きても俺はここにいるから帰ってくればいい。
外に出るなら皆協力して助け合うこと。
安心して街へ出なさい、すでに十分な力と生きる術は教えたからね。
最後に君たちなら何があっても大丈夫、君達には俺とピクシーの加護がついている。』
俺はエウにもおそらく長い睡眠に入るということを伝えた。
エウは俺が死ぬと思ったのか動揺していたが、ただ寝るだけだと伝えると安心した顔で「分かったわ。あとのことは任せなさい」と呟いた。
その言葉にどれだけの意味が込められているのかは分からないがエウが言うなら信用できる。
俺はゆっくりと意識を眠りの底へ落とす。
………………
眠りについてからどれぐらい経っただろうか。
周りの景色がだいぶ変わっている。
具体的に言えば、周りの木々が随分俺より低い位置にあり、フレイたちのために立てた家の中にあったはずの葉で作られたベッドは朽ちている。
エウの姿も無く、フレイたちも当然いない。
とても静かだ……。
誰もいないことに寂しさもあるが、きっと大丈夫だろうという安心感もある。
それは俺が寝るまでの期間フレイたちは中級魔法まで習得し、科学と魔法をかけ合わせるという武器を身に着けたから。
きっとエウも彼女たちを見てくれているだろう。
なら俺は俺のことに集中しなければ。
とにかく魔法の練習をしよう。
長い間寝たから感覚を取り戻さなければ。
それにエウが現れたときに魔法技術が変わっていないと怒られそうな気がするし。
これからの生活で第一に必要なのは単一攻撃と単一防御。
俺には一定範囲を守る魔法と水蒸気爆発のような一定範囲を破壊する魔法が多い。
もちろんエウから教わった攻撃や防御はあるが足りない。
水蒸気爆発を見た今だから分かる。
安全を確保するならば現存する魔法だけでは不十分だと。
この世界の魔法は、面倒な”術式”と言われるものや”詠唱”が根底にあり、それをなぞっている。
それ以上の威力は出せないし、新たな魔法を産み出すには何十年という月日がかかる。
魔法への対抗手段は魔法にしかない。
火属性の魔法には水属性で、など対抗属性が限られているため冒険者は属性の有利不利を人数や策で補う。
俺に仲間と言える人はエウしかいない、そしてエウは今俺から離れている。
そしてエウには圧倒的な魔法力があるが、今の俺はそうじゃない。
もし敵が来ても人間の体が作り出せるようになったから動き回って魔法を撃ちまくることも出来る。
しかし本体は動けないため、どうしても固定砲台としての強さが必要になる。
科学技術で単独の相手を攻撃出来るものといえば……。
やっぱり、銃……かな。
銃の基本は金属の弾を火薬の爆発で押し出すというもの。
そこに筒という弾が通る軌道と。
回転という軌道の安定性つまり命中精度の高さに速さを組み合わせる。
あとは有名ライトノベルにもあるレールガンだな。
レールガンは電気を通しやすいレールの上に弾を置き、電流と磁界の働きで発射するというもの。
これを魔法で再現する。
そのためにまずは……。
『――よっと』
人間の体を作り出す。
意識を変え、水蒸気爆発を起こした平原の方へ向かう。
あの近くには山が多かった、あの場所なら見つかるかもしれない。
風魔法で飛んでいると平原の近くに人間の集団が見える。
速度を落とし気づかれないように降りる。
風魔法で音声を拾うと、どうやら彼らは爆発の原因を探っているらしい。
実験をしたとき、この周辺には人里が無いことを確認してあったが。
さすがに威力がありすぎて気づかれていたようだ。
俺は彼らに気づかれないよう場を離れ、目的地へ向かう。
平原の近くには3つの大きな山がある。
どれかの中に目的のものがあればいいが……。
まず1つ目。
山の地面へ体内魔力を干渉させ地質を調べる。
調べた結果、この山は俺の本体がある場所と地質が変わらないらしい。
ならば、次……。
2つ目の山。
ここも同様に魔力を干渉させる。
あった!
俺が探していたのは方鉛鉱、つまりここは鉱山だ。
鉛があれば銃弾が作れる。
それに鉱山が発見できたならこれからの実験にも使える、そう考えた俺は土魔法で鉱物を掘り出し移動させる。
毎回ここまで移動するのは効率が悪いからな。
量が多いため地中を移動させ本体付近へと持っていこう。
一応最後の山も調べないとな。
最後の山を調べていると知らない物質がある。
取り出してみようと魔力を干渉させ元素分解しようとすると。
細かい魔力の粒子となって俺の体へ入ってくる。
なんだこれは……。
地中にあるときは石だったのに細かくしたら魔力に変わる。
つまり石自体が魔力の塊だったのか。
その石がどの程度あるのか調べると、この山の60%を占めている。
吸収した魔力は体内魔力として混ざっている。
なんというか体内魔力の総量が増えた感覚だ。
……もし、ここにある魔力を全て吸収したなら。
そう考えたときには行動していた。
山の中にある魔力の塊を全て分解し吸収する。
自分の体内魔力が爆発的に膨れ上がるのを感じる。
体内魔力は総量に限界値があったため一日に使える魔法数が決まっていたが、それが増えた感覚だ。
体感では5倍ほどだろうか。
体内魔力が無くなれば魔法が使えなくなり、休みを入れなければならない。
もとより魔力の多い俺は魔力量について心配していなかったが、これからは心配どころか多く魔法を使っても問題なさそうだ。
吸収し終えたとき、地面が揺れる。
まずい……。
きっと地中にあった大量の魔力の石、それを俺が吸収してしまったせいで空洞が生じ崩れようとしているのだろう。
すぐに離れると地面に亀裂が入り崩れていく。
咄嗟に風魔法で浮き上がり、その場を離れる。
そういえば近くに人の集団がいた、これだけの山が崩れれば向かってくるかもしれない。
目的は達成できたのに俺の姿を見られるわけにはいかない。
この森に人が住んでいると分かれば、もっと大きな捜索隊が出てもおかしくない。
せっかく静かな土地に住んでいるのに人間に汚されたくはない。
風魔法の出力を上げ最速で本体の元へ帰る。
本体の近くに鉱山の中に入っていた鉱物を集めた山を作る。
見た目は自然な地面にしか見えないようになっているため気づかれることも無いだろう。
これで必要な物は揃った。
潤沢な魔力、必要な鉱物、実験に必要な場所。
平原については人が離れるまで待つしかないが。
ここからは科学実験の時間だ。
魔石:マギストーン
希少な魔力の塊である鉱物。
一般的には魔力が固まることは無いものの莫大な量の魔力が地下深くで圧力を受けることにより形成される。
とても希少なため発見された場合、国へ献上し国家の運営に使用される。
人間の爪程度の大きさであっても1年間は魔道具の運用に困らない。
魔石を発見できる鉱山の近くには強力な魔物や魔法種族が住むとされ危険地域でもある。
次の更新予定
2025年2月1日 08:00
怠惰な木生 超山熊 @koeyamakuma
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