第2話 Калинка カリンカ
立てつづけな側近暗殺に、
いたるところの反乱暴動。
炎の背後で踊る
誰をも信じられぬ
クレムリンの奥に閉じ込もった。
脳髄に
心臓を切り刻む恐怖に
☁ ☁ ☁
闇色な暗い
厳重な警備が
兵はすべて殺し
☁ ☁ ☂
ふと男は目覚めた、
余りにも静寂な故。
遠い通路からの足音に、
硬い軍靴の重さはない。
それは小さな子供が、
濡れそぼった裸足で、
歩いているような…。
扉がノックされる。
拳銃を手にし
応答なく解錠の音。
掛金が外れて落る。
ゆっくりと扉が…。
拳銃を乱射する。
乱射、乱射する。
硝煙の匂いが、
闇に立ち込め、
弾の空になった銃の音。
ゆっくりとゆっくりと…、
扉が…開いてゆく…………。
☁ ☂ ☽
いつのまに月を
窓に
黒髪だけを身に
髪の分かれめから
少し
薄い微かな乳房、
淡く色づく乳首。
内腿の薄い皮膚に、
透けて視える静脈。
白い小鳩のように幻めいて、
華奢な
黒ずみべたつく
扉向こうに
暗闇から
にもかかわらず……、
それらに入り混じる、
その自我を
官能の
その
まだ下萌えもない
恥じらいを秘めた✕✕✕✕から、
甘い匂い
入り混じって……、
鉄錆めいた 血
汚物
……の臭い、
此方まで漂って
にもかかわらず
花の匂い
肉の花
肉 ……果肉
聖体礼儀
血と肉
……
……
幼子
処女懐胎……純潔の
少女の股間の
顔を
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