第8話 E

 小さな洋館の一室で、資産家・片桐が倒れていた。ドアも窓も内側から鍵がかかっており、誰も出入りできないはずだった。唯一の手がかりは、彼の指先に残された「E」の血文字。


 警察は不審に思い、片桐の息子、健一を取り調べる。彼は父と確執があり、犯行を疑われた。しかし、健一にはアリバイがある。


 捜査が行き詰まる中、探偵の黒田が密室の謎を解き明かす。「これは外から紐を通し、鍵を操作したトリックです。そして、"E"は犯人の名前のイニシャルではなく、"EXIT"のヒントだったのです」。


 真犯人は執事の江口。彼は財産を手に入れるために密室を偽装していたのだった。




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短編 鷹山トシキ @1982

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