アニメ『キテレツ大百科』のOP曲『お嫁さんになってあげないゾ』は、ヒロイン・みよちゃん視点の曲です。そのサビに、
「奇妙キテレツ!男って
どっか鈍くて謎めいて
かないっこない夢ばかり…見てさ」
という歌詞があります。
主人公のキテレツ君は、たしかに変わった男の子なんですが、そういう個人の奇妙さではなくて「女の子から見た男の子」という普遍的な謎に拡げていると思います。この曲好きなんです(ちなみにアンサーソングも好きです)。
「男の子から見た女の子」もきっと神秘的で、謎に包まれていると思います。
身支度に異様に時間がかかるけど、何をしているんだろう、とか。パンパンのポーチを持っているけど、何が詰まっているんだろうとか。
今のご時世、性別で話をするのはナンセンスですね。
この小説も同性愛を描いています。
同性だとしても、きっと、好きなひとってミステリアスです。
友達だったら何気なく聞けることが、好きな子には踏み込めなかったり。
ビビヌッコアユナは、これでもかと謎にまみれています。
だいぶ誇張されていますが、「自分の好きな相手」のメタファーなのかと思ったり。
…思わなかったり?
「どんな性別であろうが、どんな人種、国籍、信教、身分であろうが、誰かを愛する気持ちは同じ」というメッセージが込められているかと思ったり、思わなかったり。
何だかマジメに書いてしまいましたが///
まずは笑いながら読んでほしいです!!
(「転生したら便器になりたい」とか書いてあります)
そして、最後まで読んで、怒涛の展開に飲まれてほしいです。
「笑える」と「ストーリーがすごい」、両方の意味で「おもしろい」小説です。
コメディであり、百合であり、ディストピアであり、胸を締めつけられる純愛であり、社会派SF小説でした。
読んだらきっと、意味がわかると思います。