意外な共通点
「え、陽菜さんも小説書くんですか..えっと、ジャンル的にはどんなのを...?」
僕は小説を書く仲間がいることがとても嬉しかった。しかも年齢違いとかではなく、同年代にいることがさらに嬉しかった。
「私が書くのはねー、ミステリーとかファンタジーかな、千翔星くんとはかなり変わったジャンルだよね」
ここにも意外な共通点があった。本当に予想外だった。
「僕、少し前まではミステリーとかファンタジーを書いてたんです。だけど、恋愛系も書きたいなって思って最近は恋愛系を書いてるんです。」
陽菜さんも、とても嬉しそうな表情だった。
「え、なら書き方とか教えてくれない!?軽いものでいいから、気になるんだよね!」
顔をぐいっと近づけながら僕にそう聞いてきた。僕はあまり女子と話すことなんてしなかったし、近くなんて更になかったため、少し緊張した。
「僕そんなに沢山書いてないですし、そんなに上手なわけでもないですよ..?それでもいいんですか?」
「それでもいいんだよ!ただただ人の意見?みたいのをききたいだけよ!」
やる気的なものがこの人はすごいな、そう感じた。けど、そんなことを言われて僕も少しやる気が出てきた。けど、そんな会話をしていたらもう絶対帰らないといけない時間になってしまった。
「すみません、また明日話しましょう」
また明日、なんて初めて言った。なんか恥ずかしいな、と思った。
「わかった!また教えてね!」
そんなこんなで僕は帰路に向かっていた。陽菜さんと僕は真反対の方向に家があるそうで、帰り道は別々だった。
不思議な高校生 すふれちーずけーき @tai0116a
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