正体とは
「そうそう、よくわかったね」
見かけたことはある、だけどどこで、とか、そういうのが全くわからずにいたけれど、あのヒントでわかった。
「陽菜さんって、あの、今朝男の人に絡まれてた人だったんですか...助けられなくてごめんなさい..」
同じ学校だとは思っていたが、同じ学年同じクラス、しかも近くの席だとは思いもしなかった。けど、謝れなかったことを後悔していたのでまた話せて謝ることができたのはよかった。
「いやいや大丈夫だよ!あの場面は仕方ないよ、実際私に大きな被害が出たわけでもないしさ、気にしないで!」
陽菜さんは笑いながら本当に気にしてなさそうな表情で言ってくれた。今の僕にとっては気にしないでと言う言葉がとても嬉しかった。
「あの...どうして僕なんかに声をかけてくれたんですか?」
どこかで見たことあるという疑問もそうだが、それ以上になぜ僕に声をかけてきたのか、それが一番の疑問だった。
「声かけた理由~?あんまりないけど...」
それを聞いたときとても僕から離れている存在だなと思った。特に理由もないのに人に話しかけることができるなんて到底僕にはできない。
「強いて言うなら~...あれかな、私も小説書くから...けどあまりうまく書けなくて、どうやったらいいのができるのかな~って思ってて、だけど周りに小説書いてる人なんていないからさ、仲間だ!って思って声かけちゃった..」
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