第7話

私はどこか違和感を感じていた。

確かに楽しくないとは思ってはいたが、苦痛ではなかったように思ってもいた。

「では今から三枚のカードをお見せします。それが当たっていれば、あなたは元の世界に戻れます」

さっきリオンが言いかけていたのはこの事だったのだろうか?

アルマは手にステッキを持って、くるりと回した。

すると、三枚のカードが私の前に現れた。

「左のカードは、リーダーシップがあるか、真ん中のカードは友達とワイワイはしゃぐのが好きか、右のカードは一人でいるのが好きか。さぁ、本当のあなたはどれですか?」

左のカードは私とは真逆だ。真ん中のカードは学校での私の姿だ。

「本当の私は、これ」

私は、右側のカードを選んだ。

すると、カードが光り出した。


気がつくと、元いたところに戻ってきた。

「あれはほんとに夢だったの…?」

立ち上がると、見たことがない喫茶店があった。

入ってみようと思い、ドアを開けた。

「いらっしゃいませ」

そこには、リオンと同じ声の男性がいた。

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マスカレード・パレード 春川楓 @harukawa200

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