第13話

~あとがき~ 小坂 羅竜


 こんにちは、小坂羅竜です。きっとツキミナの小説を読んだだろうから俺の正体はバレてるんだろうな。風倉涼だ。


 俺も浅桜が亡くなってからは泣いてたんだがツキミナの方がずっと辛かったと思う。俺なんかよりもずっと。それに、浅桜がそれを望んでいないからな。本当に強い奴だよ。自分の死よりも好きな奴のことを思うなんてな。でも浅桜らしいとも思ってしまうんだよな。


 そんな浅桜のことが俺も好きだったんだがなツキミナには勝てない。強く明日を踏み出す浅桜のことを描きたくてイラストレーターになったけど、まだもだだ。本当に俺の周りにいる奴には感謝しかない。俺の命を二度も救ったツキミナ。こんな俺と一緒にいて、仕事をしてくれた浅桜。本当にありがとう。恥ずかしいからツキミナには内緒だぞ。


 今となってはツキミナの小説の表紙を描いている。不思議な縁だよなと日々、感じている。これも浅桜からの贈り物だったりしてな。


 それに、俺は浅桜に告白したときがあるんだ。そのときに俺の明日をもらう変わりに浅桜のことを知る権利と守る権利を貰ったんだ。ツキミナの小説に出てきた花琉巣さんの言葉だ。小説は少し変わっていたがな。ツキミナが当時、すごく読んでいたからな。俺は浅桜から貰って権利で、体のこと、死ぬまでに告白をしてもらうことなど本人の口から聞いていたんだ。そして、浅桜がこの世を旅立った後のツキミナを任された。だからこらからもツキミナの表紙を描き続ける。

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君の記憶保管庫  成木斗 澄人 天鬼彩葉 @AMAKIIROHA

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