ハロウィンが終わって【童話】

野口マッハ剛(ごう)

一人の男の子オバケくん👻✨

 ボクはハロウィンをいっぱい楽しんだ。


 人間の子どもたちにこっそりまざってお菓子をいっぱいもらったよ。


 トリック・オア・トリート!


 人間の大人たちはみんな優しかった。お菓子をいっぱいくれるからね。


 でも、ハロウィンが終わって、他のオバケたちはみんなどこに行ったの?


 気付けば、ボク一人だけ。


 みんなを探しに行かなきゃ。


 ドラキュラ、フランケン、狼男、ゾンビ……。


 ボクは、エイッと大空に飛んでみる。風が気持ちいい。これだけ高く飛べばみんな見つかるよね?


 フワリフワリ、ボクは大空に漂っている。


 おーい! みんなどこ~⁉


 すると、ドラキュラ、フランケン、狼男、ゾンビが、こちらに向けて大声で応えてくれる。


 みんな待っててね! 今そっちに行くから!


 ボクはみんなの元に降り立った。


 みんな、どうしてハロウィンが終わってどこかへ行くの?


 すると、ドラキュラはこう答えた。


 私たちはハロウィンの時だけ人間に歓迎されるのだ。つまり、ハロウィンが終わったら、私たちはひっそりとしなければならない。


 難しいね! 人間はお祭り好きなんだね。


 ボクはハロウィンでもらったお菓子をドラキュラ、フランケン、狼男、ゾンビに分けてあげた。


 来年もハロウィンがあれば良いな!


終わり👻✨

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