【登場人物④】菅原 道仁(すがわら どうじん)&雷焔(らいえん)

※本編のネタバレを含みます。ご注意ください。


菅原 道仁すがわら どうじん・四十歳

 大学寮で優秀な成績を収めて、18歳で文章生もんじょうしょうとなる。

 外記局げききょくにて筆頭まで上り詰めたのち、文章博士もんじょうはかせとなる。学術目的のため伽羅きゃらの国へ渡っていたが、任期を速めて帰国し、和泉様付の学士(家庭教師みたいな立場)となった。

 源光彰が即位すると同時に、蔵人頭へ着任。

 一人娘である花智子が、鳳凰院(前王)の女御となり、宮中で不審な死を遂げた。


【参考モデル】菅原 道真


<風貌描写①>

 黒い官服を着た三十歳前後くらいの男だった。長身で、利発そうな目元が涼やかで、なかなかの美男子だ。秀好や光彰とはまた違った美しさが、その男にはあった。

 私を見つめる男の瞳は、黒曜石のように輝いて見えた。

 ふいに既視感を覚えた。なぜだろうか。初めて会う筈なのに私は、この男を知っているような気がする。


<風貌描写②>

 白い肌はきめが細かく、贅肉など全くついていない顎筋が、しゅっと清廉さを物語っている。鼻筋も通っていて、目には賢さが宿り、背筋がぴんと伸びて美しい。入内するような大きな娘がいるようにはとてもではないが見えない。


▸▸イラスト

https://kakuyomu.jp/users/N-caerulea/news/16818093087294760758


雷焔らいえん・100歳以上?

 源頼光と青玉蘭の間に生まれた子供。頼光は、さすがに我が子を殺すことが出来なかったのか、大江山の寺へ預けた。寺の住職によって人知れず育てられ、自分を捨てた頼光への恨みから、やがて人を食らう鬼となり、人に化けることで、密かに都で生き続けてきた。孤独に一人で百年も……。

 この国の歴史を学び、鬼という存在が、かつてこの国の神が荒神となった成れの果てであることを知る。

 この大倭国を手中に収めて、鬼の世を作ることが目的。

 雷を操る。紫焔の異父兄でもある。


▸▸イラスト

https://kakuyomu.jp/users/N-caerulea/news/16818093087409809883


【作者コメント】

 この二人は別人物なのですが、なぜ同じ話で紹介をしているのかというと、実は雷焔が道仁に成り代わっていた、という設定があるからです。

 文字数の制限からあまり彼についての描写が出来ませんでした。

 頼光を倒すために強い子を産め、と生きる目的を両親から与えられて鬼雅島で育った紫焔と、何の目的も与えられず一人で人間社会を生きてきた雷焔と対比関係にあります。

 個人的に雷焔の生い立ちが激熱なので、そのうち短編にしたためるつもりでいます。

 むしろ光彰よりも、雷焔をヒーローにしてあげてた方が萌えたかも?!

 ( ゚д゚)ハッ!

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