第3話 『鬼姫』の着想を得るまで。
皆様は、まず作品を書こうとした時、既にストーリーかキャラクターが頭の中にあってから書かれますか?
それとも、何かテーマか目標があって、ストーリーもキャラクターもひねり出すところから始まりますか?
私は、その時々で違うのですが……今回は、コンテストに応募することが目的でしたので、まずテーマありきから入りました。
ふっと沸いてでてくるストーリーもありますが、個人的には何かテーマがある方が書きやすいですね。学校のテストや課題で「●●について論文を書け」と言われるような感じです。先にヒントがあれば、とっかかりやすいですよね。
今回のテーマは、『芯のあるヒロイン』『ドラマ』『恋愛』『ときめき』『中華 or 和風』『後宮』『雅』かな。詳細については、前話にて書きましたので省きます。
私、ちゃんとした恋愛小説って書いたことないんですけど……最近流行りの恋愛小説と言えば、やっぱり主人公が幸薄で気弱な内向的なキャラクター。おそらく他の参加作品でも、この手のヒロインは多いだろうなと思いました。
なので、天邪鬼な私は、真逆をいこうと考えました。
引っ込み思案なヒロインよりも、自分の主張をはっきり言えるヒロインの方が好きです。何故なら、私が言えないから!!!(笑)
・気の強い女性読者が、気弱なヒロインに共感できますでしょうか? ⇒NO。
・気の弱い女性読者が、気弱なヒロインに共感できますでしょうか? ⇒YES。
・気の強い女性読者が、気弱なヒロインに憧れますでしょうか? ⇒NO。
・気の弱い女性読者が、気弱なヒロインに憧れますでしょうか? ⇒NO。
……え、これはもう断然、気の強いヒロインを書いたもん勝ちじゃね?( ゚д゚)ハッ!
ってか何で今まで気弱なヒロインがウケた??
と私は考えました(安直w)。
じゃあ気が強くも弱くもない女性読者は? ……知らんわっ!( º言º )笑
まぁ、これは好みが過分に含まれる解釈だと思いますw
単に私が強いヒロインが好きというだけです(´∀`*)
たぶん幸薄いヒロインが幸せになっていくシンデレラストーリーは、分かりやすくて読者を感動させやすいのでしょう。それは分かる。でも、既出と同じものを書いてもつまらないよな、と思うのです。
今流行っている、ということはですよ、それはあと数年も経てばもう古くなっちゃうわけです。むしろ読者の多くは既に飽き飽きしてるんじゃないか?と思うわけです。
万が一コンテストに入選したとしても、それが実際に書籍化して本棚に並ぶのは約一年後です。今流行っているものを書いても駄目なんです。これから流行るであろうものを先どっていかなければ!(予想が外れることは過分にあるけども!)
ちょっとやそっと気の強い女の子を書いても目に留まらなさそうだから、いっそのこと最強女にしよう!
そうだ、最近は異世界転生ファンタジーで「最強」がパワーワードらしいじゃないか。どうぜみんな男主人公なんだろう?(読んでません。ただの偏見です。)
女だって最強になれるんだぞ!!(誰に言ってる?)
よしっ。決めた。主人公は、最強の女の子!
う~ん……でも、最強の女の子って何? マッチョな女? うへぇ~💦
ヒロインなんだから、見た目もよくなきゃね。美人で気の強い最強の女!
……どんな女だよ( ºωº )スレイヤーズのリナ=インバースか?
そこで、今度は視点を変えてストーリーから考えることにします。
和風ファンタジーと言えば、きっと誰もが真っ先に考えるでしょう『陰陽師』!
私は、これが嫌だった!
だって、夢枕獏先生の『陰陽師』に勝てる作品なんてないから( º言º )ドーン。
崇拝してます✨
和風ファンタジーと言えば、みんなこれでしょ?💦
それって、夢枕獏先生の『陰陽師』に登場する安倍晴明のイメージがあるからなんだよ!!(声を大にして言う)
参加作品にも陰陽師ワードが見えたので、絶対に陰陽師だけは嫌でした。
もういいよ!陰陽師は!もっと他に新しいものないの?と。
※あくまでコンテストで目立つための思考であり、陰陽師作品を書かれている作家様たちを非難しているわけでは決してありません。
(夢枕獏先生の陰陽師は大好きです!(しつこい))
平安と言えば……まぁ後宮ものがメジャーですよね。
あとは、最近もよく見る『鬼』というワード。最近の主流がどんなものかリサーチすることは必要です。
『鬼』は昔から題材に使われているので、ロングセラーなキーワードとして使えると思いました。要は、時代を超えて愛されるキーワードなわけです。
そういうのを『王道』といいます。外れがない。
で、最近流行っている作品を見て見ると、どれも男が鬼とか龍とか人外で、女の子が人間というものばかり。きっとみんな、現実の男どもに幻滅してんだね。かわいそうに( ºωº )チーン…
まぁ、人外と聞くと、こうワイルドで力があるイメージを与えてくれるので、女の子は好きなんだろうな~。私も好きです(『うしおととら』のとらとか)。
こういう時は、発想を逆転させましょう。
女の子、人外にしちゃえ、と。
たぶん皆、頭の中で、主人公=人間という図式が無意識にあると思うんですよ。
でも、その固定概念は、崩していいんだよ☆
この時私の頭の中に真っ先に浮かんだのは、『うる星やつら』のラムちゃん☆
ラムちゃん大好きなんです(* ´Д⊂
あたるは最低だけどw
大好きなダーリンに一途で真っすぐなところが憧れで可愛くて大好きなのです。
自分でもこんなキャラクターを書きたいとずっと思っていました。
自作『ソーヤの大冒険』に出てくる
これはラムちゃんへの憧れから生まれました。
鬼 + 最強の女の子 = 紫焔
というキャラクターイメージが生まれたのです。
まぁ、ここまでなら誰でも思い付くかなと思います。類似作品もあるでしょう。だって、ラムちゃんが……!(しつこい)
次にヒーローをどうしよかな、と考えた時に、鬼と言えば、桃太郎だよね、と思いまして。鬼のヒロインに、ヒーローを桃太郎にしたら面白いかな?と漠然とイメージしました。
何かどっかの創作エッセイで、恋愛小説を書く時に、ヒロインとヒーローは対立関係にあるのがいい、と書かれていたのを見まして。
ああ、そういや『ロミオとジュリエット』も対立といえば対立関係だし、障害があるからこそ感動があって恋は燃えるんだよね!と納得。
でも、よく調べてみると、桃太郎って室町時代くらいに出来た話らしいのです(諸説あります)。イメージとしては確かに武士って感じだから、雅から離れちゃうな~と思い直しました。
そこで思い出したのです。
私、書いてるじゃん! 鬼退治した人の話!!
📖『御伽草子~渡辺綱の変~』(完結済)
⇒https://kakuyomu.jp/works/16817330652393923022
これ、大学生の時に書き始めて、途中で止まっていた作品でして( ˊᵕˋ ; )💦
それを今年の春頃になって完結まで書き上げました。
当時、なぜか渡辺綱にハマってたんですよね~。
この時、渡辺綱は武士だけど、その上司だった源頼光は貴族だったことを思い出したのです。で、いつか頼光の話を書きたいな~と思っていました。
源頼光といえば、酒呑童子という鬼を退治したことで有名な御方です。
彼なら貴族だから、雅さから外れることはない。
これいいじゃん!(✧Д✧)✨
学生時代に書いていたことは無駄ではなかった!(笑)
では、ただ単純に源頼光が鬼であるヒロインと対峙する形にすればよいのかというと、それは安直だし、終わりに救いがなさそうです。源頼光の栄光と魅力が消えてしまうことにもなる。
そこで、源頼光が鬼退治をした、という歴史上の史実はそのまま使って、退治した筈の鬼たちが実は生き残っていたことにしよう。そこに何かミステリーの匂いもしてきます(ΦωΦ)フフフ…。
ヒロインは、その鬼の生き残り……鬼ヶ島――改め「鬼雅島」の最強鬼姫。
ヒーローは、源頼光の子孫。源頼光はイケメンって言われているので、きっと子孫もイケメンね(*´艸`*)✨
……と、テーマから『鬼姫』の着想を得るまでの私の思考は、こんな感じでした。
いかがでしょうか?
皆様のご見解&ご意見を参考にコメント頂けましたら、大変嬉しいです(*ᴗˬᴗ)
最後に本編へのリンクを以下に貼り付けておきます。
📖『鬼姫は月夜に恋ふ』(本編)
⇒https://kakuyomu.jp/works/16818093084547729539
ご興味があれば、お読み頂けると幸いです。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます