桃色の夕暮れ
暁香夏
桃色の夕暮れ
どんよりと雲が支配する黄昏時
桃色の夕暮れがやってくる
小さい頃思っていた
桃色は甘い夢の色
かわいい妖精や天使が花を咲かせたり
世界を優しい光で包むための色
でも曇りの日の夕暮れは別の世界
紫に近い怪しい桃色の世界
妖精よりも薄気味悪い魔物の方が似合う
妖美な色で人をおびき寄せ
そのまま真っ暗な世界に引き込もうとしている
もう闇が来る
囮の桃色は消えた
響く車のエンジンの音は魔物の唸り声
ぼやけた街灯の光は悪魔の灯
ヘッドライトに照らし出された
木々の影が踊る
星のない夜
悪魔の宴会が始まる
※1996年頃の創作(アイデア)ノートより、編集。
桃色の夕暮れ 暁香夏 @AkatsukiKanatsu
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます