石 vs 冬
お久しぶりです、石です。
今日は寒いです。
急に冷え込んできたのか、僕のいる窓際は窓の隙間風で冷えます。
おかげでいつもより早起きです。
太陽と一緒に目覚める。良い朝ですね。
前までは触ってくれていた男の子も最近は僕が冷たいからと言って、布を通してしか触ってくれません。
きっとこのなんともいえない心の痛みは悲しいという感情なのでしょう。
僕は男の子みたいに胸もなければ目もない。
あるのは、僕という存在だけ。
男の子が泣いている姿を見ると悲しくなる。
でも、少しだけ、泣いてみたいとも思います。
まあ、この安寧の地を手に入れた僕には求めすぎなのでしょう。
寒いとなぜこうも早口になるんでしょう。
いやですね。
しっかり僕の想いを伝えなきゃいけないのに。
最近の男の子は好きな選手が成し遂げた世界的快挙に目がないようです。
自分もああなるんだ。と息巻いています。
きっとその目標は叶うでしょう。
だって、僕がいるんだから。
いつまでここにいられるかわからない僕だけど、応援してます。
でもまずは、この寒さと闘いましょう。
風邪をひかないように。
体調に気をつけて。
試合に出れるように頑張りましょう。
僕より早く起きて、一生懸命試合で勝つために努力する。
男の子が走っていきます。
さあもう直ぐ、男の子の家を出る時間です。
1日が始まります。
彼が家を出る前に僕の出せる精一杯の大声で
「おはようございます、男の子。
今日もありがとう」
石 湊香あおと @soka_aoto
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