第7話 都合のいい女

 数日後、正敏が残業していると、明子が設計室に入ってきて正敏の前に立った。以前と同じ口調で「やらせてあげる」と言った。


 驚いた正敏は「吉田先輩、山田先輩と婚約したんでしょ」と言った。


「そうだけど」と明子。「わたしまだ、四谷君の都合のいい女だよ」と言って、媚びた笑顔を正敏に向けた。


 まったく都合のいい理屈だと正敏はあきれた。

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