第3話 一歩目
学校で授業受けて、すぐ帰る。帰ってから何をしているか追及されると困ってしまう。振り返ってみると薄っぺらいな、僕の高校生活。こんなことしててもろくな大人にならないし学校終わってから何かしら始めないといけないのはわかっている。でも新しいことを始めるのが怖くて踏み出す勇気がない。そのまま眠くなって横になった。
夢を見た。人喰いと再会するが弱いままであることがばれ幻滅される夢。僕は怖くなって跳び起きた。なんだ夢かと少し安心した。僕の存在意義は強くなること。そうじゃないと相手にすらされない。誰かが教室で言っていたことを思い出した。
「金があれば何でもできる」
金がなきゃ何も持てない。知識も力も対応力も。金があってはじめてチャンスがもらえる。とりあえずお金を貯めよう。具体的にいくら必要になるかは分からないけど10万円ためようかな。それだけあったらいろいろできるだろうし。
アルバイトの面接というのはどうもうまくしゃべれない。もともと口下手なのも手伝って質問に答えるのがやっとだ。とても自分からうまく答えられないし目を見るのも怖い。だから受けても落ちた。2,3個落ちてやっとありつけたのがコンビニのアルバイトだった。人手不足で誰でもよかったんだろうな、でも受かって嬉しかった。
アルバイト探しと面接で、半月くらいは流れていた。学校生活の方は相変わらず何もない。この先どうなるのだろうか。予測はできないがまだ時間はある。アルバイトに受かったのが手伝って少し明るく考えられるようになった。
決闘の誓い 氷草 @t1107
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