君とまたあの景色を

夜川 頼佐

第一話

晴天の朝

目覚めると、午前7時半だった。今日は学校がないため安心したが、いつもだったら危なかった。現在は10月半ばで風が涼しくなってきている。


 「今日くらい、外に出るかー。」


まぁ、俺は俗に言う陰キャだ。外出やスポーツが嫌いな訳では無いが、得意と言われるとそうでもない。

すると、机の上でスマホが鳴った。確認すると知らない番号からの電話だった。俺は友達が少ないので電話など滅多にこなかった。


 「誰だよ‥‥‥。」


最近ストレスが多い。よく、周りには考えすぎと言われることが多い。考えないと、間違えないようにしないとと、ひたすら考えている。

あまりかけ直す気にはなれなかったが、仕方がなくかけ直した。


「もしもし?」


かけ直すとはじめは声が聞こえなかった。少し経つと、


『お兄ちゃん‥‥‥。』


と聞こえてきた。間違い電話だろう。俺には妹なんていない。なんなら一人っ子だ。


俺はその電話を切った。



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君とまたあの景色を 夜川 頼佐 @Aila-raisa

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