2024年11月14日 七味の八番目、八宝菜の九番目

「七味には、幻の八番目があるんだ」

そう言って彼女は失踪した。きつねうどんを食べるとき、牛丼を食べるとき、豚汁をすするとき、私はいつも彼女の言葉を思い出す。

「八宝菜にも九番目があるのかな」

そんな疑問をぶつけた私に向かって彼女は微笑んだ。

「そう。あなたはそれを探せばいい」

七味でも八宝菜でも、本当は何でもよかったのかもしれない。

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毎日アイデアを出す訓練 丸井零 @marui9

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