世界を3つの企業が支配している世界の話。そのうちの1つで生まれた主人公は、胎内契約によって生き方を取り決められている。会社のために勉強し、会社のために働く。そして新たな社員を作り出す。大人になると契約が更新され、時給が発生するようになる。身体に埋め込まれたデバイスによって常に監視されており、行動がどれだけの富を生み出しているかが算出され時給が支払われる。非生産的な行動ばかりを繰り返していたら時給は0円になり、時給0円が48時間続くと体内のデバイスから毒素が放出され死に至る。会社で生きる人は年に1回KPIを設定して1年間の目標を立て、それを実現する必要がある。高い目標を立てると実現できない恐れがあるが、成功したときにはそれだけ昇給や昇進のチャンスが高まる。低い目標を立てると、そのことだけで評価が下がってしまう可能性もある。

昇進してリーダー職になり、いずれは役員になることを夢見ている主人公の元に、労働組合に所属する人物が接近してきて……。（ちなみに労働組合を組織したり所属したりすることは「コンプライアンス」違反となり毒素放出の処分となる）