第4話愛を知る

それからの私たちは、錬金術をフランヌから教わる為に。

この森の中にある。小さな小屋に集まる事になった。

週に二回のフランヌによる。錬金術の授業が行われた。

「錬金術はね。メアリー。化学との繋がりが強くて

 化学の力で使って、錬金術は成り立つの」錬金術の基礎や

 歴史まで、私たちの生活にどう生かされているのかを。

 私は、フランヌから教わった。フランヌは、なぜ錬金術の

 知識がこんなにも豊富なのか。私が聞いても「ひみつ♡」と

 可愛く誤魔化す(実際に、可愛いのでしょうがないけど)

 この時から、私はフランヌの事が気になっていたと思う。

 でも、それが何なのかは分かってはいない。フランヌから

 錬金術の話を聞くのが、面白くてたまらない。

 錬金術の国にたいしての役目だったり。なぜ、錬金術は

 人々の生活を豊かにするのか。目から鱗な事ばっかりで

 私は、夢中でフランヌの話を聞いた。「それでね。錬金術は・・・・・・

 ねぇ、メアリー。私の話ちゃんと聞いてる?」「はい?」唐突に

 フランヌに効かれたので、私は変な返事しかできなかった。

 「聞いてないでしょう」「き、聞いてたよ」「じゃあ、私が

 言うとした事。何なのか言ってみて」「えぇ・・・・・・と・・・・・・

 錬金術は、素晴らしいものだ」「はぁーはい、話を聞いていなかったね」

 呆れ顔のフランヌに、私が「錬金術の歴史の話は、もう結構聞いたから」

 と反論をした。「それより。実践をしてみたいです」手を上げ。

 フランヌに、実践を希望した。「科学の実験じゃないのよ。下手すれば

 命を落とすかもよ」脅しをかける。フランヌに

「大丈夫だよ。私、錬金術の素質があるから」つい、数週間前まで

 錬金術のれの字ぐらいしか知らなかったのに。本当、私って調子が

 いい事しか言わないだから。「まぁ、メアリーに素質があるかはわからないけど。

 やってみたら」呆れ顔のフランヌに見守れながら。私は、小屋の床に

 魔法陣を書く。規則正しい位置に文様を書き。「よし」魔法陣を書き終えると

 魔法陣の外に出て。大きく深呼吸をする。「すぅーはぁーすぅーはぁー」と

 呼吸を整える。そして「よし、じゃあいきますか」自分の胸の前に、両手を

 合わせる。目を閉じ、小声で「このようの真理を魂に込めて」と昨日の夜に

 考えた。呪文を唱える。そして、私は手をパチンと叩き。そのまま、床に

 思いきり。手を付ける。でも、何も起こらなかった。「はぁーやっぱり

 まだ、発動はしないみたいね」また、フランヌが呆れ顔になった。

 次の瞬間。ごぉーごぉーと轟音が小屋の中から突然、響き出す。

「えっ⁉なに?」フランヌが、驚き出すのと同時に私が書いた。

 魔法陣に青い稲光が魔法陣の中だけに現れる。すると、無数の青い雷光が

 一度にドンと出現した。その瞬間は、体感で数分だった。やがて

 青い雷光は、一つのなり。魔法陣の真ん中に落ちた。その後、魔法陣の

 中から。貴金属の欠片が一粒現れた。「嘘、でしょう・・・・・・」

「や、や、やったー。錬金術成功だー」私は、嬉しさのあまり。その辺を

 飛び跳ねた。「本当に、すごいよ。すごいよ」フランヌも一緒に

 喜んでくれた。「メアリーは、錬金術の才能があるかもしれないね」

「うん。私も、そう思う」誇らしげに、手を横腹に合わせ。自信満々に

 言う。「まぁ、フランヌの教え方がいいからだけどね」

「ううん。そんな事ない。私は、家にある錬金術の本を読んで。

 それをメアリー話しているだけだから」フランヌの弱く吐く言葉に

 私はそっと「フランヌの話し方が、いいから。私に、錬金術が成功

 したんだよ」とフランヌに寄り添う。「ありがとう。メアリー」

 フランヌが、私の顔を見つめる。私も、フランヌの顔をじっと見つめる。

 フランヌの口から吐かれる吐息が、私の顔にかかるぐらいの距離にある。

 静寂な中。私たちは、そのまま互いの口と口を重ね合わせた。

 私もフランヌも初めてのキスだった。私もフランヌも、産まれて

 初めてのキスだった。

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