第2話出会い
フランヌとの出会いは、ある嵐の夜だった。私は、嵐が降る中。
森の中にある。ツリーハウスで嵐が去るのを待っていた。
「はぁー本当に、最悪。なんで、こんな日に嵐がくるの・・・・・・」
私が嵐の中。森の中に入っていたのか。それは、母の病気を
直す為だ。母は、私が産まれる前から体が悪く。
すぐに体の調子が悪くなってしまう。それは、私が
産まれてからも変わらずで。むしろ、私のせいで母の体調が
さらに悪化したのではないかと。子供ながら思っていた。
だから、私は母の悪い体を少しでもよくしたかったので。
家にある。沢山の本を読み漁った。父が、所有していた。
本を読むのが、私の楽しみだった。
私は、父の事をあまり覚えてはいない。物心つく前には
父の姿はなかった。私は、母に「どうして、お父さんがいないの?」と
尋ねると母は「お父さんはね。この国の為に頑張っているの。
だから、お父さんの帰りを一緒に待ちましょう」当時の私には
よくわからなかった。子供の質問に、真剣に答えっていない。と
子供ながら思っていた。「うん。わかった。お母さんと一緒に待つ」
と子供の純粋な答えかったで。母に答えってた。なぜなら。私は
そんな母が大好きだから。私はたとえ、母が父に対して。
何か隠している事があったとしても。私が母を嫌いになる。
理由にはならない。だから、私はこんな森の奥深くまでやって来た
のだ。母の体が楽にしてくれる。あるキノコを探しにきた。
「でも、この本に書いてある事って本当なのかな?」部屋中の本を
何度も読んでいるとあるキノコの事が書いてある本を見つけた。
そのキノコの名前は【エタノイド】って言うらしい。
このキノコを材料にした。薬はどんな病にも効くとって本に
書いてあった。そんなキノコの薬で、本当に母の体がよくなるのかは
疑問だけど。この時の私はそこまで深くは考えていなかった。「嵐が
こないうちに。早くエタノイドを採らないと・・・・・・」
楽観的な気持ちで、森の深くに進もうとしていたら。突然、私の背後から。
人の声が聞こえってきた。「そのキノコを採っても、あなたのお母さんの
病気は治らないよ」「誰?」私が振り向くと、そこには私と同い年の
女の子がいた。「あなた誰?」私が、尋ねると。その子は何も
喋らなかった。でも、そんな事はどうでもよかった。
「治らないって。どういう意味?」私が、尋ねると
「私も試したの。そのキノコを材料にした。薬を
家の猫に飲ませたの」と家の猫に薬を飲ませたと平然と言った。
「飼っている。猫に飲ませの?」「えぇ」この子
頭がおかしいじゃないの?私のフランヌへの第一印象は
変な奴だった。「でも、猫に効かなくても。人間には効くかも
しれないじゃん」私が、人間には効くと反論してみると。
「同じことよ。猫に効かないなら、人間でも同じ。同じ生き物だもん」
「そうなの・・・・・・」私は、その場で落胆した。
母の体が少しでも楽になると思ったのに。この時、己の
無力さに絶望した。それをこんな変な子に教わるなんて・・・・・・
私は、めちゃくちゃ悔しかった。
「どうしたら、お母さんを助けられるの?」私がボソッと尋ねると
膝から倒れる。私の前に、彼女の真っ白い手が。私に差し出された。
「ねぇ、錬金術って知ってる?」「錬金術?」初めて聞く単語だった。
「錬金術はねぇ。金属を錬成して、それを加工して。私たちの暮しを
豊かにしてくれるの」「そうなんだ・・・・・・」いまいちピンとは
来ていなかった。「まるで、魔法みたいだねぇ」「魔法よりものすごいものよ」
「えっ?」「魔法は、ファンタジーだけど。錬金術は、現実のものだもん」
「錬金術は、現実のもの・・・・・・」その言葉に、私は希望を感じた。何でかは
わからないけど。でも、何だか。私には希望の言葉に聞こえた。
「ねぇ、あなたの名前は?」「メアリー・ケイシャ」「メアリーか・・・・・・
素敵な名前ねぇ」彼女は、私の名前を聞いて。微笑んだ。
「私の名前は、フランヌ」「フランヌ?」「ねぇ、メアリー」
「何?」「錬金術を勉強してみない?」「えっ?」「私が、メアリーに
錬金術を教えてあげる」これが、私の愛する人と錬金術の出会いだった。
続く
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