第11話
○月✕✕日
店に行ったらマスターしかいなくて少しホッとした。
やっぱりこの店のお酒とご飯最高…!
しばらく一人でいたら酔っぱらいに絡まれて、断ってるのに全然帰ってくれないし、さすがに困ってたらいつの間にかいた陽彦くんが助けてくれた。
ありがとって言おうとしたら私が隙があるからだとか説教されて、あんたが来いって言ったんじゃん!て私も言い返した。来たら来たで怒られるってなんなの。怒って帰ろうと店を出たらなんでか陽彦くんがついてきて、何を言われるのかと思ったら、「今度は俺がいる時に来い。変な男に絡まれてるんじゃねー」って。絡まれたのは私のせいじゃないと思うけど、いつもの雰囲気と少し違うから。思わず了承してしまった。
○月✕✕日
あれから「今日行くよ」とか、陽彦くんから「今日いる」とか連絡を取り合うようになった。
店にいけばなんだかんだ陽彦くんにかまわれて、ムカつくこともあるけど話してるとやっぱり楽しいなって感じる。陽彦くん目当ての女性客に睨まれることもあるけど、だいたいは問題なく過ごせてる。
陽彦くんは最近マスターに料理の方も少し教わっているようで、頼んでないのに料理が出てきて、練習で作ったのだからってタダでご飯が食べれる♪ラッキー!
ただちょっと最近そのせいでお腹にお肉がついた気がする…他の食事で調整しよう。
○月✕✕日
食事を食べさせてもらってるお礼に、出勤先で買ったお酒を陽彦くんに持って行ったら家で一緒に開けようと誘われ陽彦くんの家へ。
以前のこともあるから飲みすぎない!今日はちゃんと帰る!て決めて家に行ったのに、警戒してたのがバレたのか、「紗夜に手をだすほど困ってない」なんて言われて恥ずかしいやら悲しいやら。
お酒は美味しかったし最近料理の腕を上げた陽彦くんが作るご飯も美味しくて、あっという間に時間は過ぎた。飲みながら話は恋愛の話になって、陽彦くんの元カノの話や遊んでる女の子の話を聞いて、やっぱりこの人サイテー!て思った。
帰りは駅まで送ってもらってバイバイした。
気負わずに会える相手っていいかも?男友達ってこんな感じなのかな??
この日から陽彦くんを陽(よう)ちゃんて呼ぶことにした。
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