幸せとは
白川津 中々
◾️
焼肉食べて温泉入ってマッサージ受けて酒飲んでエッチなお店に行ってサービスしてもらっても人生まったく楽しくないなぁなんて思っていたんだが俺が楽しんだこれらのものって全部一次欲求を満たすための原始的な内容であって人として高度な知的欲求を刺激するものじゃないからもしかしたらそれが原因なのかもしれないと絵を描いたりプラモを作ったりパズルをやったりしたんだけどしんどいだけでまったく達成感がないからもうキャバクラで遊んじゃおって思って馴染みにしてる店の女の子に話したら「一人だからじゃないですかやっぱり人と話すと違いますよ私話し相手になるからアフターしましょうよ」なんて営業かけられてどうしようかなーと迷ったんだけどこのまま退屈な日常に追われるのもつまらんから快諾して一緒に退店したらなんか24時間やってるファミレス連れてかれて幸せになるお守りが3万で買えるとか今度幸せをみつける会の支部に参加しようとか言われてめっちゃ怪しかったんだけどまぁ乗りかかった船というか毒喰らわば皿までというかとにかくままよとその世界に飛び込んでみたら教祖の入浴水10万とか書いてあってなおかつ入会者見つけたら幾らか貰えるみたいなハイブリッドなアンダーグラウンド&アウトサイドな案件に関与しちゃったわけだけどなんか入会して活動してたら割と紹介できちゃって幹部に昇進して毎日金に困らず信者の女も好きにできるようになったんだけどこれって最初に満たされないなって思ってた時と同じ状況で結局人間って物欲じゃ満足できないんだなってなって山に篭ってみたらなんか涅槃に入って色即是空で真の喜びなんてものはなく命さえ単なる物質なんだと悟っちゃったからもう開き直って肉女酒にいい服いい家いい車を持ってバリバリの煩悩に身を任せて生きてみてるけどやっぱり人生ってつまんねーわ。
価値も意味もないこの存在。
生きるも死ぬも、ただ、無常。
幸せとは 白川津 中々 @taka1212384
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
参加中のコンテスト・自主企画
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます