ファイアボルト
6:12
ソフィアが目を覚ますと、車は新潟市に入っていた。それをみてソフィアは海野が不眠不休で運転していたのだと理解する。
海野はミラーでソフィアが起きたのを確認すると、
「おはよ。この先に道の駅があるんだけど寄ってく?」
「うん。」
海野は徹夜明けとは思えないほど明るい声で聴いてきた。ソフィアはそれを聴いて、深夜テンションってやつなのかな?と疑問を浮かべる。
車が道の駅に着くと、二人は車を降りて、トイレへと向かう。海野はトイレを済ませた後、ソフィアと合流し、朝食を買って道の駅を出ようとした。
だがその時、車の周りに数人のガタイのいい男達がいるのを発見する。
海野はソフィアに少し止まるように言い、その数人の男達を遠目で見てどの組織の人間か判断する。『ファイアボルト』か。
あの全メンバー(5万人)のIQを足しても50万にも満たないというあの脳筋組織か。別名『大きな保育園』
だが奴らがなぜここにいるのだろう?
すると、師匠からメッセージが送られてきた。
ソフィアと携帯を覗き込み、メッセージの内容を確認すると、
「ファイアボルトはこっち側だから警戒しなくていいよ。助っ人を一人寄越してくれるってさ。」
「てことはあの人たちは味方なの?」
「そうだね。とりあえず話してみよっか。何かあったらソフィアを連れてすぐ逃げるから安心して。」
そんな会話をして、二人は数人の男達の元へと近づいていく。
男達は二人に気づくと、全員休めの体制で、頭を下げる。
「「「「お疲れ様です!海野の兄貴!!!」」」」
あまりの気迫。ゴオッと熱風が吹くのを二人は感じた。
「源くん、知り合い?」
「うん。昔『ファイアボルト』にいた時期もあるから。」
すると、一番偉そうな一人が、
「それでは状況を説明させていただきます。梅田!前に出い!」
「梅田!前に出ます!えー、私どもの目的はただ一つ、海野の兄貴と協力し、ソフィア様を守らせていただくことであります!そのため、我ら、『ファイアボルト』は『G』に全面協力させていただきたいという所存であります!」
「その……まだ朝早いから声抑えて……」
「それではソフィア様のお付きとさせていただく者を紹介させていただきます!神城!前に出い!」
すると、身長153cmくらいの黒髪赤目の少女が前に出てきた。
「全く……むさくるしいですね……この部隊は……あ、神城梓です。よろしくお願いします。」
「このように、一見か弱い少女のように見えますが、実力は兄貴に並ぶか少し劣るレベルでございまして、現状我々が提供できる戦力の中で最も強い者を選ばせていただきました!それではこれにて失礼させていただきます!全員!礼!」
「「「「ありがとうございました!!!!」」」」
「回れ!右!1!2!それでは今から『ヴァルキューレ』へと直進行軍を行う!総員!進め!」
「「「「はい!!」」」
すると彼らは一列に並び、全てを破壊しながらまっすぐと進み、『ヴァルキューレ』を潰しに進むのであった。
「なんだったんだろう。あの人らは……」
ソフィアがそう漏らすと、たまたますぐ近くにいた神城という人物が一言。
「私にもわかりません。」
「あれはね、僕たちには救えないものだよ。」
海野は諦め切った顔で直進していく『ファイアボルト』を眺めるのであった。
海野源。元『ファイアボルト』No.2。
もっとジブンに正直に生きます!
というわけでちょっとこち位の更新遅らせて、小説についての知見を深めるたびに出てきます。
高校入って一人暮らしはじめたら外国人美女と一緒に住むことになったら色々やばかった件について 海野源 @gen39
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