不機嫌な幸福

@marimo0914

第1話

いつからだろう


朝、絶望的な気持ちで目が覚めるようになったのは


ひとりが嫌いではなかったけれど、いつも孤独にしか愛されていないような気持ちで寂しかった


誰のことも信じられず 信じても貰えないと思い込み

いつも塞いで世の中を妬み憎んでいた


雨は嫌いではなかったけれど傘をさすのが苦手だった


恋愛や結婚に憧れていたけれど

本当に愛する人に愛されることも

愛してくれる人を愛することも未だ叶ってはいない



結婚は

儀式でそこで着るドレス好きなだけだと最近気がついて可笑しくなった



そんな私が

不幸なのかと言えば結論的に

とても幸福(幸せ)なのだけれど



そう感じられるようになるまでには酷く長い時間がかかった


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る