#2 最恐で最凶!?高校の真実とは?

瑛(...っ!?)

この瞬間、俺、佐藤瑛太は衝撃が走った。

瑛「悠!来い!」

俺は悠の腕を引っ張る。

悠「え!?あっ、ちょ」

美「逃がさないよ...♡」

沙「絶対捕まえる...♡」




******************************************************




体育館のステージ裏の倉庫にて。

悠(小声で)「どうしたんだよ!いきなり引っ張ってよ!」

瑛(小声で)「悠太、俺達は入学する高校を間違えた」

悠「は!?どういうことだよ!」

瑛「えっと確か...これだ!」

そして俺は悠に携帯の画面を見せる。

悠「これは...?」

瑛「ほら、5年前の“来ノ宮学園性事件”、通称、“レ○プ学園事件”だよ」

悠「あの事件か...って、おいまさか...」

瑛「ああ...」

そう。ここは別名“レ○プ学園”とも言われている。来ノ宮学園性事件というのは6年前に共学校になり、1人の男子生徒が入学。しかし、20代の若き女性校長が当時の高校生徒全員を服従させ、その男子生徒に対し性的行為をしたという事件だ。女性校長は当時のことを深く反省していたようだが、懲役五年の実刑判決が下された。

悠「しかも確か、ここって入学したら転校出来ないんじゃ...」

瑛「ああ」

そしてここは、“狙った獲物は逃がすことなく頂く”と言われているので、転校されることは許されていない。さらに、17時30分になると全ての校門を閉め、脱出できないようにフェンスに電流を流す。それくらいクッソやべぇ高校なのに、偏差値は上がり、今では人気の高校に。

瑛「しかし、あの事件後、校長が変わったよな...まさか、前校長が催眠で...?」

悠「催眠で当時のようなことが出来たらやべぇよ」

瑛「あと、確かこういう性的行為がしたくて、わざと留年をしている生徒もいるって聞いたことあるんだ」

悠「マジで?」

瑛「その中心メンバーが、あの2人なんだ」

悠「マジかよ!?清楚&ただのギャルに見せてる振る舞いをしていて...実は性欲が強いのか...」

瑛「彼女達の年齢は確か22とか23のはず...」

悠「22か23!?大学生か社会人じゃねぇか...」

瑛「留年について何も言わない校長もやばいよな。教育理念どうなってんだ」

その時だった。

ガラガラガラガラ...

悠&瑛「!?」

瑛「扉が開いたぞ!」

悠「マジか...」

こっそり倉庫の扉を開けてみた。そこには、目が狂っている女子生徒約30名。

悠「ゾンビやんほぼ」

瑛「間違いない」

...逃げるしかないな

悠「瑛太、体力残ってる?」

瑛「とりあえずは。逃げるのか」

悠「いける所までは逃げたいな」

そう言い、俺達は体育館の倉庫からコソッと抜け出し、上に続く裏の階段を静かに上った。

もちろん、上に行けば

生「いた!」

生「待ちなさい!」

生「逃げるな!」

見つかるのも同然だが、俺達は窓から脱出。そして体育館の屋根へまた上る。

瑛「こっからどうすっか」

悠「タブレットも筆箱も取りに行くの忘れたし...」

瑛「まあペンとかは脱出したら買えばいいし」

悠「ログインIDとパスワードは家に控えがあるしいっか」

お互い頷いた俺達は、優先順位を脱出に変更した。

しかし、やることは至って簡単。うちの高校は広いので、明日の6時35分まで、彼女たちに捕まえられないよう、隠れて逃げればいいだけ。しかし、その生徒は女子だけで400を超えると言うので、広くても見つかるリスクは大いにある。てか、見つかる(断定)。まあもし見つかってしまっても、逃げればいいだけだから、意外と簡単なお仕事だった。

俺と瑛太で高低差が高い体育館の屋根と校舎の屋根を上っていく。

悠「ふう...ちょっときつかったな」

瑛「それな。パルクールとはちょっと違うな」

実は俺達、趣味でパルクールをやっている。それでなのか、体育の成績は中学生の時から5を2人でキープしている。ちなみになんかそれを見たパルクール競技の関係者の人が「大会に出場してみませんか?」と言われ興味本位で出たら、2人でトップ20に入った。まあ「選手になりませんか?」って言われた時はちゃんと断ったけど。

瑛「親には『友達と泊まりに行ってます』って連絡しとくか...」

悠「俺も」

瑛「てかさ、ここにいたら最強じゃね?」

悠「甘く見ない方がいいぞ。彼女たちは恐らく今、ヤンデレになってる。しかも、狙ってるのは」

瑛「狙ってる...!?」

悠「俺たちなんだよ...」

瑛「嘘、だろ...!?」

悠「今日俺、偶然沙也加さんと美玖さんとかの女子5人が作戦会議してんじゃねぇのかって思うような場面を見たんだよ」

瑛「おいそれ早く言えよカス」

悠「いや、俺もなんとなくとしか見えんかったし...何を話しているのかもわからなかったんだよ」

いや、待てよ?なんかひそひそしていたよな?

沙「見つけた」

悠&瑛「なっ...!?」

いつの間にか沙也加さんがいた。バレてたのか...

悠「どうしてここがわかった?」

沙「アンタたちが放課後によくここで話している姿を何回も見たから。お見通しよ」

美「ハア、ハア、きっつう~」

沙「下見てみな」

そう沙也加さんが言い、下に視線を落とした先には_____

悠&瑛「な、なん...だと...!?」

おそらく全員いるであろう女子生徒がいた。

瑛「おい...嘘だろ...?」

美「これで...もう...逃げられない...」

悠「...っ」

クッソ...一体どうしたら...

でも...

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忘れ物を取りに来ただけなのに 紫苑 @Shion_3000

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