忘れ物を取りに来ただけなのに

紫苑

#1 事件発生!?忘れ物を取りに来ただけなのに

沙「ちょ...どこ触って...やんっ...!」

美「いいじゃん...沙也加もえっちなんだから...」

悠「マジで???」

瑛「これやばくね?」

俺達は忘れ物取りに教室に戻っただけなのに...本物の百合に遭っちゃったんだが...!?




どうしてこうなったのか。話を遡ってみよう___




悠「ああ...良い。最高だな」

俺の名前は柴田悠太しばたゆうた。高校二年生だ。性格は誰に対しても優しいが...自分で言うのもなんだが、めっちゃ変態。何せ、俺は百合とえっち系が好きなのだから。

百合とは、女性同士の恋愛のこと。レズとか言われている。友達の影響で、興味本位でイラストのサイトとか、漫画とかで百合作品を見た結果がこう。まあ、我が人生に一片の悔いなしだけど。百合最高だもん。

瑛「よーっす。今日も摂取中?」

通学中に肩を組んできたのは佐藤瑛太さとうえいた。俺を百合好きにさせた張本人。学年一の陽キャだが、ちょっとだけトラブルメーカー。んでこいつもめっちゃ変態。

悠「うっせぇ黙れ百合で抜いてるやつが」

瑛「それを言うな馬鹿」

悠「お前今まであの某イラストコミュニティのタグでギリギリ見れるR-17.9タグだったけど今ここでR-18タグにしてやろうか」

瑛「お前マジ○すよ?」

って感じで話している。瑛太とは小学校からの腐れ縁。よくお互いの家に遊びに行く。

瑛「そういや今日、タブレットで課題出てたよな?」

悠「そうだ。俺今日持って帰ってやるわ」

瑛「明日休みだし折角ならさ、久々にお前ん家でやらね?」

悠「んーいいけど親が今日おらんのよ」

瑛「ガチ?じゃあまた俺ん家かー」

悠「すまんないつも」

瑛「いいよ別にw」

と、そこへ

恵「ん?あっ!」

悠&瑛「あれ!?」

そこには、今大学一年生の四島恵梨香しじまえりか先輩がいた。恵梨香先輩は、俺たちが入学したばかりの頃に道に迷ってた時に道案内をしてくれた、物静かな先輩。その後は、LINEとかインスタとかを交換したりした、仲のいい先輩。先輩はボーイッシュな性格だから、気軽に話すことができた。後、俺の初恋の人。しかし、勇気をもって告った俺だが、あっけなく振られ、そのまま卒業してしまった。

恵「久しぶりだねー。元気してた?」

瑛「はい。おかげさまで」

恵「高校二年は楽しいか?」

悠「楽しいです!新しい友達もできたので」

恵「そうかそうか。それは良かった」

瑛「やっべ、急がねぇと。悠、行こうや。じゃあ先輩、失礼します」

悠「おつけ。じゃ、またお会いできることを楽しみにしてます」

恵「ん。じゃあまたね」

お互いで手を振り、俺達は学校へ急いだ。少しだけだけど、先輩と話せてよかった。

帰りのHRが終わった。

瑛「悠太ー、行こーぜ」

悠「今行くー」

そこで、俺はタブレットを忘れた。それに気づいたのは、瑛太の家に行ってからだった。

悠「待って俺タブレット忘れたんだが」

瑛「馬鹿かお前取り入ってこい...って、あ、俺も筆箱忘れた」

悠「お互い馬鹿すぎん?」

瑛「取り行くかー」

悠「めんどくせー」

そう言い、渋々学校に着いたのは17時25分だった。先生にバレないよう、静かに教室へ向かった。

そうして自分の教室に着いた時だった。

沙「ちょ...どこ触って...やんっ...!」

美「いいじゃん...沙也加もえっちなんだから...」

悠「マジで???」

瑛「これやばくね?」

最初の場面に戻るわけである。

悠「ってか!こんなことしてる場合じゃねぇよ!どーすんだよ馬鹿!!」

瑛「鍵は...かかっている...だと!?」

悠「うっそまじかよ」

瑛&悠「...」

その間にも、2人の百合ってる声が聞こえてしまう。

ちなみに百合ってるのは、学園一のギャルの大島沙也加おおじまさやかと学園のマドンナの五十嵐美玖いがらしみくだった。え、2人ってそんな関係だったっけ!?

大島沙也加は、よく周囲に絡む。特に陰キャ集団に対しては、オタクとかガリ勉とかを馬鹿にする。だけど、成績は結構上位。美玖さんと対抗しているらしい。

五十嵐美玖は俺たちと同じ感じで、誰に対しても優しい。容姿端麗、成績優秀、運動神経バツグン。全てが完璧な彼女に、男女問わず惚れる生徒が多数おり、密かにファンクラブもあるらしい。

沙「美玖...あんた、そういう趣味あったんだね...ハァ...バレたらッ...どうすんのよッ...ハァ...ハァ...///」

美「沙也加だってそうじゃん...んっ...ハァ...そんなえっちなんて...誰が知ったことか...ふっ...///」

沙「やんっ...待って!そこは...///」

美「いいんだよ?我慢、しなくて...ほら、思いっきりイって?」

沙「負けないん、だから...んっ...」

美「はうっ...!イッちゃ、うっ...♡」

ン...チュ...ンン……///

美「んむっ、ふっ...んっ...♡」

沙「ふ...あぅぅ...あっ...♡」

その時。

沙「んっ...あっ、ああぁっ...!♡」

美「ふっ...んっ...んんっ...!♡」

悠&瑛(まっ、まさか...!)

俺たちは見てはいけないものを見てしまった。簡単に言えば、両者共に、噴いてた。ナんかが。

悠&瑛「.....」

開いた口が塞がらない。え、どーすんのマジでコレ。てか見てる俺たちキモすぎる。

瑛「ドア...コンコンするか?」

悠「うーん...でもふたりの邪魔をするのもなんか違うよな...」

瑛「お前、やっぱりきめぇわ」

悠「お前が言うなお前が」

そして定期テスト並に考えた結果、意を決した。コンコン隠れ作戦決行。


コンコン

扉をノックした瞬間、すっと隠れる。

沙「!?誰よ!?」

悠&瑛(マズイ!)

沙「隠れてるんでしょ!出てきなさいよ!!美玖、鍵開けて」

カチャッ ガラガラガラガラ

美「!?」

悠「あっ...」

瑛「うっ...」

沙「見たわね...(怒)」

美「///」

悠「悪気は無いんです!」

瑛「これはホント!俺たちは忘れ物取りに来ただけです!!」

沙「こっち来て」

悠「は?え、ちょ、は?」

瑛「な、何する気ですか!」

美「責任...」

沙「取ってもらうからね...」

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