第3話 楽園かと思ったが
僕は晴れて制服を着る事になった。キチッとした緑色の制服だった。
「では、行ってきます」
僕は父と執事達に別れの挨拶を告げると、馬車を走らせた。
荷物はすでに学園の寮に送られているから、制服さえ着ていればよかった。
(あぁ、いよいよだ)
僕は念願の学園に入れる事に胸を踊らせていた。
※
僕が通う学園は男子校だった。
兵士養成学校で、見渡す限り男、漢、オトコ――しかし、ひとえに男と言っても千差万別だった。
イケメンはもちろん、僕みたいなチビもいれば巨漢、マッチョ、オタクなどがいた。
中でも人気だったのが女装男子だった。彼らは常に女子の格好をして学園内を
僕も着替えさせられそうになったが、全力で拒否したので、どうにか免れた。
しかし、女装男子のクオリティーは高く一瞬このまま付き合ってしまおうかと考えてしまったが、すでにカップルができていたので諦める事にした。
先生(保健室や学園長)も含めて、全員男だったため、この三年間もむさ苦しい生活を送はめになってしまったがどうにか卒業する事ができた。
もちろん兵士の訓練はやった……ある程度は。
異世界カノジョ〜前世で彼女できなかったから今度こそ彼女を作ります〜 和泉歌夜(いづみ かや) @mayonakanouta
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